10月12日(金)からPS4 Proが値下げされます。
PS4とPS4 Proのどちらを買うか迷っていたなら、そろそろ買い時かも。
ただし、あまりのんびり考えている時間は無いかもしれません。
PS4 Pro値下げ
2016年11月10日に44,980円(税別)で発売になったPS4 Proですが、約2年経過した2018年10月12日から39,980円(税別)に価格改定となりました。
これまではブラック以外は限定販売でしたが、今後ホワイトも通常モデルとなります。
PS4 Proの役割
3Dテレビで失敗したテレビ業界は4Kテレビにかけているのですが、コンテンツがありません。
HDテレビが普及したのもアナログ放送が終了したことが大きいでしょう。
「地上波アナログ」「衛星アナログ」が「地デジ」「BSデジタル」になり、HDテレビが普及したことでDVDレコーダーがBDレコーダーに置き換わり、コンテンツ市場もDVDからBDに移りました。
4Kについても同様で、4Kテレビが売れているとは言っても新BS4K・8K放送が始まっていない現状ではHDテレビの買い替えまでには至っていません。
それでも4Kテレビを売らなければならない各メーカーは、ネット配信などに対応するとともに自社でコンテンツを用意しています。
PanasonicはUHD BDにちからを入れており、2015年11月13日にUHD BDが再生できる日本初のBDレコーダーを発売しています。
一方、UHD BDプレーヤーを作れないSonyは2016年11月10日にやっとPS4 Proを発売できました。
PS4 ProはHD以上、4K未満の解像度で描画したゲーム画面を4Kにアップコンバートしているため「なんちゃって4K」などとも揶揄されています。
性能不足なのか、ソフト開発の関係なのか分かりませんが、それでもSonyにとっては「4K出力ができる装置」というものが必要だったのでしょう。
PS4 Proの終息
基本的に売れているものを下げるバカな企業はありません。今回の値下げは販売台数を伸ばす必要があったためと思われます。
「ホワイトが通常モデルに加わったのにそんなことは無いのでは」と思うかもしれませんが、PS4 Proを構成する何かの部品、例えばCPUの作り置き在庫数と今の販売台数ペースから、在庫を売り切るにはペースを上げる必要があるとの判断ではないでしょうか。
上記の通り、4Kテレビを売るためにはPS4 Proは必要なコンテンツだったと思われますが、12月には新BS4K・8K放送が始まります。
12月以降、新BS4Kチューナー内蔵4Kテレビが普及し始め、番組録画のためにBDレコーダーもUHD BDレコーダーに置き換わります。そうなればコンテンツ市場もBDからUHD BDに移るでしょう。
既にSonyはUHD BD再生対応BDレコーダーを発売していますし、PS4 Proでしかプレイできないゲームもありませんので、PS4 Proの役目は終わったと見てよいでしょう。
一方、来年には発売すると思われるPS5にとってPS4 Proは邪魔な存在です。ユーザーにPS5への買い替えを促すには分かりやすい図式が必要です。すなわち、
- HDゲーム --> PS4
- 4Kゲーム --> PS5
と。
この時、4KゲームができるPS4 Proの存在はPS5を霞ませる原因になりかねません。
したがって、PS5が発売される前にPS4 Proは販売終了になるのではないかと思われます。
もちろん、HDゲーム機であるPS4はPS5発売後も暫くは販売が続くでしょう。
PS4 ProがUHD BDに対応しない本当の理由
PS4 ProがUHD BDの再生に対応していないことで、がっかりした人も多いでしょう。
こちらの記事ではUHD BDドライブの開発コストが見合わないとのインタビューを引用しましたが、どうもこの人も嘘をついていたようです。
おそらく、UHD BD対応のドライブを搭載したとしてもUHD BDは再生できるようにはなりません。当時のSonyにUHD BDプレーヤーを作れる技術が無かったからです。
- 2015年11月13日 Panasonicから日本初のUHD BD再生対応BDレコーダー発売
- 2016年11月10日 PS4 Pro発売
- 2017年06月24日 Sony初のUHD BDプレーヤー発売
日本での日付ですがSonyのUHD BD再生機器の発売は、Panasonicに遅れること17か月です。
このSony初のUHD BDプレーヤーは2016年9月のIFA 2016で公開していますが、発売までに時間がかかったことから技術的な課題が多かったと思われます。
- ソニー、'16年度内に4K UHD BDプレーヤーを発売。IFAで初披露(AV Watch)
実際の製品であるUBP-X800が発売されたのは欧州でも2016年3月頃です。
したがってファーム書き換えでUHD BD再生に対応するにしてもPS4 Proの発売から早くても半年ほど先となり、UHD BD再生という付加価値で値段を上げることを断念したと思われます。またはファーム書き換えに必要なフラッシュメモリーサイズも見積もれなかった可能性もあります。
もし対応できていればXbox One Xと同程度の価格になっていたかもしれません。
まとめ
PS4 Proの価格が下がりました。
価格性能比では妥当な値段だと思います。
ただし、PS4 Proを買おうと思うのなら、今すぐとは言いませんが、販売終了にならないうちに購入することをお勧めします。