Quantcast
Channel: Solomonレビュー
Viewing all 542 articles
Browse latest View live

バトルガール ハイスクール終了に思うこと

$
0
0

とうとうバトルガール ハイスクールのサービス終了が決まりました。

なかなか、よくできたゲームで気に入っていたのですが非常に残念です。

サービス終了

2019年5月31日(金) 15:00にバトルガール ハイスクールのサービス終了が告知されました。

告知と同時にアプリの新規開始はできなくなっており、現状では告知以前からプレイしていたユーザーが機種変更や再インストールで環境を引き継ぐ場合のみ起動できる状態です。

また、内部通貨である「星のかけら」の新規購入もできなくなっています。未使用分の払い戻しなどは今後行われるようです。

サービス終了は、2019年7月31日(水) 15:00とのことです。

 

バトルガール ハイスクールとは

数年前に、こんなTV CMを見たことがあるのではないでしょうか。

 

バトルガール ハイスクールはコロプラからiOSとAndroid向けに配信されているスマホゲームです。

2015年4月16日から配信されているので、2019年7月31日まで1,567日、4年と3か月半という比較的長い間生き残っていたゲームです。

他のスマホゲームと同様に基本無料でアイテム(ガチャ)に課金させることで収益を得ていました。

1年でアニメ化が決定し、

battle-girl-high-school-service-end-02

1年半で300万ダウンロードを達成していました。

battle-girl-high-school-service-end-03

ただ、この後はダウンロード数を発表しなくなったので、何かしらひずみが出始めていたのかもしれません。

 

ゲーム内容

バトルガール ハイスクールはリズムアクション・3Dバトルゲームです。

家庭用ゲーム機と違いボタンがありませんので、タップとフリックだけで操作することになります。

 

このムービーのように、1拍子、2拍子、3拍子の組み合わせでタップします。タップに合わせてフリックすることでキャラクターを動かす操作を「ぷにコン」と呼びますが、この「ぷにコン」が配信終了に追い込まれた原因でもあります。

グランブルーファンタジーなどのブラウザーゲーム(アプリに見せかけているがHTMLを表示しているだけ)と違い、リアルタイムの3Dバトルです。

3Dではオルタナティブガールズ2などもありますが、そちらはターン制です。

ターン制だと考える時間を持てるのですが、その分、武器の相性や火・水・土・風・光・闇などの属性や毒・睡眠・麻痺などへの耐性など複雑な組み合わせがあり、力が拮抗するといつまで経ってもバトルが終了しません。

しかし、バトルガール ハイスクールは武器の相性だけでパラメーターもHP・SP・攻撃力・防御力しかなく、60秒、180秒などと決められた時間内で勝敗が決するので非常にシンプルです。

リアルタイム3Dアクションであるため、タップするタイミングやフリックする方向で戦局が大きく変わるため高難易度のゲームとなっており若干敷居は高かったように思えます。

 

メディア展開

1周年以降、いろいろとメディア展開されました。

 

CD

アニメ化が決まったためか、楽曲のリリースも始めました。

まず、「星守アイドルプロジェクト」としてゲーム内で使われた楽曲のCDを発売しました。

battle-girl-high-school-service-end-04

(Amazon)

これがそれなりに売れたのか、更に楽曲に力をいれて「アイドルガールアフターガール」として夢落ちネタのアナザストーリーのイベント楽曲を分割でCDを発売しました。

battle-girl-high-school-service-end-05

(Amazon)

更に展開を考えていたようですが、こちらは発売されませんでした。

また、ゲームのBGMのCDも発売されませんでした。

battle-girl-high-school-service-end-06

 

アニメ

2016年4月の1周年で発表され2017年7月から放送されました。4月からグランブルーファンタジーのアニメが放送されたので7月に時期をずらしたと思われます。

細かい部分の作画はひどいものでしたが、それなりに熱いストーリー展開でした。

ゲームの第4部はアニメでは語られなかったサイドストーリーとなっています。アニメでは曖昧のままのミサキの本名も明かされています。

BDとDVDが発売されていますが、特典が豪華なため非常に高価となってしまっています。

(Amazon)

既に海外でも放送されたようで輸入盤も発売されています。こちらはPS4などでないと再生できませんがディスクだけなので安くなっています。

(Amazon)

アニメの楽曲はOP、EDとBGMが発売されました。

(Amazon)

 

書籍

第1部までのファンブック(B5判)と、

(Amazon)

第3部ぐらいまでのオフィシャルアートワークス(A4判)、

(Amazon)

第1部と第2部のラノベ、

(Amazon)

2冊の4コマコミックスが発売になっています。すべてKADOKAWAです。

(Amazon)

 

転機

順調に伸びているように見えていたバトルガール ハイスクールですが、2018年1月に事件が起きました。

バトルガール ハイスクールの問題ではなく、配信元のコロプラが任天堂に特許侵害で訴えられたことが影響しています。

侵害しているというのがバトルガール ハイスクールでも使われている「ぷにコン」です。

このIRニュースが2018年1月10日ですが、バトルガール ハイスクールの攻略まとめWikiを掲載している電撃オンラインの対応は早く、当日には更新終了を発表しています。

KADOKAWAとしてはグレーとは言え、任天堂とコロプラを天秤にかければ当然の判断でしょう。実際、コロプラは裁判で勝てる見込みが無いようです。

このことは大きかったようでKADOKAWA以外でもメディア展開が閉ざされたようです。KADOKAWAに限らず、書籍は第3部以降に関するものは全く発売されませんでした。

メディア展開による収益の道が閉ざされたバトルガール ハイスクールは、サービスが急激に悪化します。

変化は3周年の2018年4月に起きました。

それまで、新しいカードが追加されると10+1回のガチャで1日1回、4日間の確定ガチャを開催していました。リアルタイムの高難易度バトルで強力なスキルは必須なため、この確定ガチャは好評でした。

しかし、3周年を境に廃止してしまいました。

それは当然でメディア展開を閉ざされたことで収益はガチャだけとなり、安易に高スキルのカードをバラまくわけにはいかなくなったためです。私はギャンブルはやるつもりは無いので一切課金をしませんが、書籍とCDは殆ど買いました。こういうユーザーからは収益が得られなくなったということです。

以後、バトルガール ハイスクールは急激にユーザーを失ったようです。アプリの評価も下がって、新規ユーザーも獲得できなくなります。

こちらでおおよその売り上げが確認できますが、3周年以降大幅に売り上げを落としています。

battle-girl-high-school-service-end-07

それでもある程度の売り上げを支えていたのは、ランキングでの順位などから500人にも満たない重課金ユーザーだと思われます。

2019年2月以降大幅に減っているのは第6部で終了を察知したためでしょう。

 

配信終了にあたって

バトルガール ハイスクールはシステム的には野心的でした。

非常に澄んだ湖のステージでは、水面が鏡面となり敵が映り込んでいるように表示されました。3Dの世界に鏡などという便利なものはありませんので、上下対象の敵を表示させていたわけで処理が2倍になるにもかかわらず、うまくバトルステージを組んでいました。

プールのステージでは足首ほど水が貯まったステージを駆けると水撥ねする表現や、武器から舞う花びらなど細かな映像表現もされていました。

配信終了決定後、残された予算をストーリーの完結に使ったようで、このことも非常に好ましいものです。

それによりメインストーリーの第1部から最終部までは豪華声優陣によるフルボイスとなりました。

最終部ではサドネの両親や「ソフ」という単語についても説明され一応の完結となっています。

配信終了後は、ゲームを起動できなくなりますので何か残るものとして書籍を企画しているようです。アンケートでは4タイプを想定しているようで、買ってくれそうな値段との折り合いでどうなるかはまだ分かりません。

battle-girl-high-school-service-end-08

KADOKAWA以外の出版社に売り込めれば多少は安くなるかもしれませんが、そうでない場合はグッズとして割高になるでしょう。

書籍では豪華声優陣の熱演は残せません。

配信終了まで残された時間はわずかですが、iOSではアプリ画面を録画できますので残しておくのもよいでしょう。

 

配信終了で思うこと

配信開始後、TV CMで知って始めたのですが、やはりスマホゲームには思うところがあります。

まず、どんなに気に入っていても配信が終了すれば二度とプレイできません。

また、モンスターハンターやPSO2などでは当たり前かもしれませんが、イベントの時期は運営側が決めるのでプレイする側はスケジュールを合わせる必要があるのも不便です。

年度末にPS4を入手して今は「神獄塔 メアリスケルター2」をプレイしていますが、自分のペースで進められ、見たいシーンがあればセーブデータからいつでも見れるという部分にやはり安心感があります。

蛇足ですが「神獄塔 メアリスケルター2」の予約特典が付いたものも、まだ販売されているようですが、プロダクトコードの使用期限は6月28日までです。

(Amazon)

 

まとめ

スマホゲームですからいつか終わるのは分かっていました。それでも家庭用ゲーム機向けに移植するとかで残せないものかと思います。

PS Vitaのシェルノサージュというゲームもオンライン要素が濃いものでしたが、終了にあたりオフラインバージョンが発売されました。

スマホゲーム配信元には、ユーザーを単なる収益源と考えず、ユーザーのゲームに対する思い入れを理解してもらいたいものです。


ボーナスで買ったWindows 10パソコンへの移行を簡単にするEaseUS Todo PC Trans Proが24時間限定で無料配布

$
0
0

増税前の最後のボーナスでパソコンを買い替えたのはよいですが、移行の時間が取れない方も多いでしょう。

そのような場合はデータ移行ソフトで簡単に済ましてしまう方法もあります。

増税前の最後のチャンス

Surfaceなどの空気を読まないパソコンは別として、有名どころはボーナス商戦に合わせて新製品を出してきました。

今回のボーナス商戦はいつもとは違います。

まず、2020年1月14日にWindows 7のサポートが終了します。危険な状態で使い続けたくなければ買い替える必要があります。

そして10月には消費税の増税があります。パソコンのように高価なものは2%の違いでも金額では無視できないほど大きな差となります。

したがって、買い替えるなら今の時期が最適なのです。

OSだけWindows 7からWindows 10にアップグレードすれば買い替える必要はないのではと考える方は以下の動画を見てみてください。

 

 

 

 

 

 

問題は環境の移行

通常は新しいパソコンを入手したら初期セットアップを行い、いつも使っているソフトをインストールして、メールなどの設定をし直すことになります。

使っているソフトの数にもよりますが半日作業になるでしょう。

すべてをクラウドに置いたり、ショップの移行サービスを使う方法もあります。

しかし他人任せにできないデータがある場合は時間がとれるまで移行できないことになります。

そんな時に便利なのがデータ移行ソフトです。

 

EaseUS Todo PCTrans Pro 10.5

データ移行ソフトは多くの種類があり、無料版もあります。ただ、どのソフトも無料版は実際には使い物になりません。

移行先パソコンと移行元パソコンの2台にインストールしなければならず2ライセンス必要なためか、移行できるデータサイズに制限がかかっています。

EaseUSから提供されているEaseUS Todo PCTrans 10.5の無料版も500MBに制限されており、実質、ソフトが自分の環境で使えるかどうかの確認にしか使えないでしょう。

 

無料配布キャンペーン

そのようなデータ移行ソフトですが、今回、EaseUSでは無料配布キャンペーンを行うそうです。

EaseUS-Campaign-2019-June-01

キャンペーンは以下となります。

注意すべき点は、移行元と移行先のパソコンにインストールして2019年6月21日14時までにライセンス認証を終わらせる必要があります

キャンペーン期間中に移行元と移行先のパソコンが用意できない場合は使えないことになります。

そのような場合は同キャンペーンで半額で販売されている永久無料アップグレード版を買っておくのもよいでしょう。

今回無料配布されるEaseUS PCTrans Pro 10.5はバージョン11.0にはアップグレードできません。しかし永久無料アップグレード版ならバージョン11.0にもバージョン12.0にも無料でアップグレードできます。

また、別のパソコンにライセンスを移すこともできるそうです。

 

まとめ

せっかく新しいパソコンを買ったのですからクリーンな環境で使いたいでしょう。そのためには自分でソフトのインストールや設定を行っていくのがベストです。

とは言え、その時間が取れない人も多いでしょう。

そんな時に便利なのがデータ移行ソフトです。

今回、キャンペーンで無償配布されますので入手しておくのがよいでしょう。

2年縛りの違約金を1000円に、解消されるか「ハーティ割引」1700円の欺瞞

$
0
0

総務省から2年縛りを中途解約した場合の違約金を1000円までとすることが妥当との提案が波紋を呼んでいます。

これは定期契約の有無での差額1500円を170円にすることも含まれており、これまで定期契約を拒否されてきた「ハーティ割引」が実質200円しか割り引かれていない実態が露見するきっかけになるかもしれません。

違約金を1000円に

2019年6月11日に行われた有識者会合「モバイル市場の競争環境に関する研究会」で総務省から違約金は1000円までとの提案がされたそうです。

現在、携帯電話の契約は殆どが2年契約で契約期間中の定められた2か月以外で解約した場合、「違約金」という名目で9500円(税抜き)が徴収されます。

この「違約金」が「2年拘束」という悪商慣習の要となっており、利用者の流動性を阻害するものとして以前から問題視されていました。

そもそも携帯電話の契約に2年拘束などというものは無かったのですが、ソフトバンクが日本でiPhoneを販売するにあたって持ち込んだ悪商慣習です。

当時の携帯電話に比べて非常に高価なiPhoneを安く見せかける、今でいう実質価格を下げるための手段だったわけです。

扱っていたのもソフトバンクだけだったこともあり傲慢になっていたようで、私が契約した時も「非常に高価なiPhoneをあなたに売ってあげているのだから感謝するように」と真顔でソフトバンク店員に言われとことを今でも覚えています。

今回の会合では「2年拘束」は否定されていませんが、「違約金」は1000円以下が妥当との提案が総務省からあったそうです。理由は「1000円なら他社に乗り換える」とのアンケート結果が8割だったからとのことです。

総務省は利用者の流動性を高めて自由競争を促進するのが目的ですから、当然の提案なわけです。

 

スポンサーリンク

端末1台18万円

昨年のiPhone Xs発売以降、おかしなことが起きています。機種変更をしようと契約に行くと、契約を拒否されるというものです。理由は端末の価格が高騰し過ぎて債務の審査に通らないためです。

昨年発売のiPhone Xsは64GBモデルでも12,1824円(税込み)、iPhone  Xs Maxに至っては512GBモデルで177,984円(税込み)にもなります。分割払いで購入する場合10万円を超えると審査が厳しくなるためとのことです。

iPhone Xs Max 256GBは原価5万円で売価141,800円(税抜き)ですから利益率64.74%にもなり、とんでもない話です。

通信料金と端末代金を分離することを義務付けたことにより、実質価格などというものは無くなり定価が露になることで端末メーカーが過剰な利益を上乗せし難くなるでしょう。

 

反論も

このように、利用者にとって良い方向に動いているわけです。

完全分離プランに移行することで最初は端末価格も上がりますが、端末メーカーは端末単体で勝負しなければならなくなることで、次第に下げざるを得なくなることが予想されます。

ところが、このような動きに対して否を唱える人もいます。

こちらの記事は何かいつもと違い、感情だけで書き殴ったようで論理展開が破綻しているように感じます。

要点を抜粋すると、

  • 自分自身のビジネスとして考えるべき
  • 完全分離プランが出そろったところで違約金1000円などが突然出てきたらプランの再検討が必要になり、利用者もプランの再契約が必要になる
  • 安いに越したことは無いのでアンケート結果をもとにするのは間違い
  • 会合にキャリアを出席させない密会での方針
  • キャリアの株主総会の直前に会合を開催
  • 商慣習として「縛り」はどこでもやっている
  • 民間業に国が口出しをすべきではない

などです。

まず、利用者が望むサービスを適正な価格で提供できなければ破綻するのは自由経済の摂理ですから、利用者がキャリアの懐具合など考える必要はありません。

現在利用者がプランで悩むのは、端末価格との兼ね合い、違約金、MNP料金、キャッシュバックなどで、実質的な支払額が複雑になっていることが原因です。どんなにプランが変わろうと、支払う金額が単なる足し算で成立するようになれば安いところを選ぶだけなので、何度も契約し直すにしても負担とはなりません。

定期契約はサブスクリプションとして一般的になりました。そしてサブスクリプションはすべて一括払いです。「縛り」として「違約金」を徴収するサブスクリプションなどありません。分割払いを許して残債を免除するから「違約金」などというものが発生するのです。

株主総会の前に会合を開催したのも狙ってのものでしょう。株主に問われることで単なる総務省からの提案以上の強制力が働きます。

民間業に口出しをしなかった結果が今の状態なのです。これ以上悪化させてどうするつもりなのか。

完全分離プランが実現され、更に2年拘束、違約金などが廃止されるとあたかも筆者が不利益を被るように思えてしまいます。強硬に反対するのも大手キャリアから何かしら支援を受けているのかと邪推してしまいます。

 

完全分離を急ぐ理由

何故、総務省は完全分離プランや拘束期間、違約金について改革を急いでいるのか。

推測ですが楽天モバイルが影響していると思われます。

携帯業界に変革をもたらしたソフトバンクもイー・アクセスなど中小携帯会社を吸収して、docomo、AUとともに3社カルテルを形成してしまいました。どんなプランが提示されても何故か横並びになってしまう状況が談合を行っている証しです。

MVNOで通信料金を下げてきたにもかかわらず、ここに楽天モバイルが加わって4社カルテルを形成されてしまっては、今までの施策が無意味となってしまいます。

楽天モバイルを牽制するためにも、今やらなくてはならないのでしょう。

今、MVNOで楽天モバイルと契約している人は、10月になれば自動的に第4の大手キャリアとなる楽天モバイルに移行できると思っているかもしれませんが、そう簡単ではありません。

総務省はSIMロックは認めていますので、楽天モバイルも当然SIMロックをかけてきます。

今使っている端末がdocomoかAUのSIMロックがかかっていて、SIMロックが解除できなければ端末の買い替えが必要になります。

そこで発生する端末代金には、通信料金と組み合わせた割り引きや、キャッシュバックなどを行えなくする必要があるのです。

 

ハーティ割引の欺瞞

「ハーティ割引」とは障碍者が特定の手続きをすることで、月額1700円の割り引きを受けることができるというdocomoのサービスです。

ところが「ハーティ割引」の手続きをすると定期契約ができなくなります。

docomoの契約では定期契約の有無で月額1500円の差があるため、定期契約できないことによる1500円の増額と「ハーティ割引」による1700円の割り引きで、実質200円しか割り引かれていないことになります。

このことを記事にしたところ障碍者をバカにしたコメントがあったため削除しました。誰も好き好んで障碍者になったわけではありません。

docomoの行いも大差ありません。「ハーティ割引」を使うなら定期契約を行えないように差別しているわけですから。その結果200円しか安くならないなら1700円の割り引きなどと記載すべきではありません。

今回の総務省の提案には違約金1000円に加えて、定期契約の有無の差額を170円とすることも提案されています。

根拠は定期契約有りでの違約金9500円と定期契約無しでの1500円の差額の累計とを比較すると、6か月で定期契約有りの方が安くなる(9500÷1500≒6.3)ため、1000円を6か月で割って170円を算出した(1000÷6=167≒170)とのことです。

そのまま計算すると「ハーティ割引」の実質割り引き額は1530円になりますが、当然docomoはそんなに割り引くつもりはありませんから「ハーティ割引」を370円としなければならなくなります。

そうなると今までの1700円という割引額は何だったのかとボロが出るわけです。

 

まとめ

一連の通信料金と端末代金の完全分離についての施策は、一時的には端末代金が上がったように見えますが、その事実は過剰に利益をむさぼる端末メーカーへの値下げ圧力となります。

長期的には通信料金も端末代金も下がるという、利用者にとって好ましい施策なのです。

にもかかわらず異を唱える者は自らが不利益を被るからなのかもしれません。同調する前に主張は正しいのか根底にあるものを見極めるようにしてください。

「ギガホ・ギガライト」の料金シミュレーションでの注意点

$
0
0

docomoから新しい料金プランとして「ギガホ・ギガライト」が開始されました。

安くなるかもしれないと料金シミュレーションをやってみたところ、いろいろ疑問に思うところがあり、ドコモショップで確認してきました。

ドコモの「ギガホ・ギガライト」

通信料金と端末代金の完全分離が義務付けられるため、各社からそれに対応した料金プランが出てきました。

docomoからも「ギガホ・ギガライト」が出てきました。

安くなるとの噂ですが、問題は古い料金プランの新規受け付けは終了しているため、一度「ギガホ・ギガライト」に移行してしまうと戻れなくなることです。

どちらがお得なのかは詳細な計算をしてみないと分かりません。

そのため上記サイトなどで「簡単シミュレーション」が行えるのですが、算出される金額はドコモにとって都合の良い、言い換えればドコモが移行させたいプランが安く見えるように算出されます。

間違った判断をしないためには詳細なシミュレーションを行う必要があります。

 

2つの料金シミュレーション

docomoの料金のシミュレーションはこちらから行えます。

新しい料金シミュレーションには「しっかり料金シミュレーション」と「おてがる料金シミュレーション」がありますが、「しっかり料金シミュレーション」を使うようにしてください。

理由は、料金を計算するにあたって利用するデータに違いがあり、適用される割り引きや、パケット利用状況による推奨プランなどに違いが出てくるためです。

また現在「カケホーダイ&パケあえる」でシェアパックなどを使っている場合は、誰が計算するかでも結果が変わってきます。

 

スポンサーリンク

「しっかり料金シミュレーション」

「しっかり料金シミュレーション」を行う場合は「dアカウント」でログインする必要があります。計算はその「dアカウント」の権限で知りえる情報を使って計算されます。

そのため「ファミリー割引」グループの「代表回線契約者」の「dアカウント」で料金シミュレーションを行ってください。

また、家族の契約すべてをまとめて「一括請求」で支払いを行っている場合は、支払いを行っている方の「dアカウント」で料金シミュレーションを行ってください。通常は「ファミリー割引」グループの「代表回線契約者」となっているはずです。

 

まず、「料金シミュレーション」のページを開きます。

docomo-GigaLite-Simulation-01a

スクロールすると3つのボタンがありますので「しっかり料金シミュレーションをはじめる」をクリックします。

docomo-GigaLite-Simulation-01b

「dアカウント」のログイン画面となりますので「代表回線契約者」の「dアカウント」でログインします。

docomo-GigaLite-Simulation-02

「代表回線契約者」から参照できるすべての回線が表示されるので、すべての回線にチェックを入れて「まとめてシミュレーションする」をクリックします。

docomo-GigaLite-Simulation-03

少し待った後、シミュレーション結果が表示されます。

docomo-GigaLite-Simulation-04a

docomo-GigaLite-Simulation-04b

シミュレーションは「これを選択した場合は?」「これを止めた場合は?」など条件を設定することはできません。

過去3か月の利用状況と現在の契約状況を元に全体での合算が少なくなるように計算されます。

地元のドコモショップではAIだから間違った提案をすることもあるなどと言っていましたがAIではありません。あくまで知り得る情報から定められた条件で計算しているだけの単純なプログラムです。

この回線では既に「ギガホ・ギガライト」の予約を入れてあるので若干、予約前とは異なっています。

予約を入れる前は現状が13422円で推奨が10697円でした。キッズケータイ以外を推奨プランの予約を入れた状態が今回の結果ですが「みんなドコモ割」が考慮されて10398円と更に安くなっています。

 

これで納得してはいけません。

「シミュレーション結果詳細」の部分にある「全体」と表示された部分をクリックすると、回線ごとの計算結果を見ることができます。各回線について詳細に見ていきます。

docomo-GigaLite-Simulation-05

 

キッズケータイ

これはキッズケータイの計算結果です。

「ギガホ・ギガライト」で新設された「キッズケータイプラン」の方が安いのですが現状のプランを推奨しています。

docomo-GigaLite-Simulation-06a

docomo-GigaLite-Simulation-06b

キッズケータイは以前は1円で販売されたり、携帯を契約すると1円で買えたりしたため、子供がいなくても予備機や興味本位で契約した人も多いと思います。

キッズケータイは今回新設された「キッズケータイプラン」に変更することで安くなります。

しかし、「キッズケータイプラン」にすると「みんなドコモ割」の対象外となり全体としては割高となってしまう場合があります。

キッズケータイはiモード無しの「タイプシンプルバリュー」を「ひとりでも割50」で半額にして783円ですが、「キッズケータイプラン」に変更することで542円になります。

しかし「みんなドコモ割」対象の契約が3回線以下の場合、キッズケータイの契約を変更すると対象回線が減るため「みんなドコモ割」による割引額が500円減ります。

したがって「キッズケータイプラン」にすると241円安くなる代わりに「みんなドコモ割」による500円の割り引きを受けられなくなり、差し引き259円高くなってしまいます。

上記の計算結果では現状を推奨していますが、別回線の「ギガホ・ギガライト」の予約を入れる前は「キッズケータイプラン」を推奨していました。

料金シミュレーションが最安とはならない場合があるのでよく検討する必要があります。

また、後述しますが「キッズケータイプラン」は利用者が限定されており大人が利用者として登録されている場合は契約できません。

 

ハーティ割引

この回線は「ハーティ割引」対象の回線です。

計算が多少複雑なので細かく説明します。

docomo-GigaLite-Simulation-07a

こちらが現状のプランです。

docomo-GigaLite-Simulation-07b

基本プランは「カケホーダイプラン(スマホ/タブ)」ですが「ハーティ割引」では「定期契約あり」は選択できないため「定期契約なし」の4200円となっています。

パケットパックは元々は「シェアパック5」だったのですが料金シミュレーションの推奨に従い「ベーシックパック」に変更予約してあります。

割引サービスより先にオプションサービスを計算します。

  • SPモード:300円
  • 留守番電話サービス:300円
  • ケータイ保証iPhone・iPad 750:750円
  • ユニバーサルサービス:2円
  • --------------------
  • 合計:1352円

内訳はこのようになります。

料金シミュレーションでは合計しか表示されないため、内訳は自分で調べて納得する必要があります。

オプションサービスが明確となったので割引サービスは、

  • ハーティ割引:-1700円
  • SPモード(ハーティ割引):-180円
  • 留守番電話サービス(ハーティ割引):-180円
  • eビリング割引:-20円
  • --------------------
  • 合計:-2080円

となります。

消費税は月々サポートを合算する前に計算しますので、

  • (4200円+2900円-2080円+1352円)×8%≒509円

となります。docomoでは消費税の端数は切り捨てています。

したがって合計金額は「月々サポート」を合算して

  • 4200円+2900円-2080円+1352円-2376円+509円=4505円

となります。

 

「ギガホ・ギガライト」にした場合、ここでは「ギガライト」にした場合はこのようになります。

docomo-GigaLite-Simulation-07c

基本プランですが「ギガホ・ギガライト」でも「ハーティ割引」では「定期契約あり」は選択できないため「定期契約なし」となります。

「ギガライト」の「定期契約なし」はステップ1で4480円なのですが、4180円となっています。

これは料金シミュレーションのおかしなところですが、「ギガホ・ギガライト」は「SPモード」必須プランのため料金には「SPモード」が含まれています。しかし料金シミュレーションでは「SPモード」を分離して計算するため「SPモード」の300円を引いた4180円として表示されています。

「カケホーダイプラン」を使っているため音声オプションとして「かけ放題オプション」1700円が追加されています。

割引サービスより先にオプションサービスを計算します。

  • SPモード:300円
  • 留守番電話サービス:300円
  • ケータイ保証iPhone・iPad 750:750円
  • ユニバーサルサービス:2円
  • --------------------
  • 合計:1352円

という内訳は現在のプランと同じです。

オプションサービスが明確となったので割引サービスは、

  • ハーティ割引:-1700円
  • 留守番電話サービス(ハーティ割引):-180円
  • みんなドコモ割:-500円
  • --------------------
  • 合計:-2380円

となります。

「SPモード」があるのに「SPモード(ハーティ割引):-180円」が無いのは「ギガホ・ギガライト」は「SPモード」必須プランのため「ハーティ割引:-1700円」に含まれるとのことです。実質としては「SPモード(ハーティ割引):-180円」は無くなったということになります。

キッズケータイも「キッズケータイプラン」に変更する前提で計算しているようで対象回線が2回線となるため「みんなドコモ割」は-500円となっています。

「ギガホ・ギガライト」は「eビリング割引:-20円」の対象外となります。

「ギガホ・ギガライト」に契約変更すると「月々サポート」は終了します。

消費税は、

  • (4180円+1700円-2380円+1352円)×8%≒388円

となります。

したがって合計金額は、

  • 4180円+1700円-2380円+1352円+388円=5240円

となります。

 

料金シミュレーションでの注意点

「しっかり料金シミュレーション」は、まず、各回線での最安プランを算出し、次にファミリー割引グループでの割り引きを差し引きます。

稀にファミリー割引グループでの割り引きを考慮した最安プランを推奨する場合もありますが、極稀にです。

これまで見てきた通り、割引サービスとオプションサービスが合算でしか表示されないなど、非常に不親切な表示となっています。

内訳を知るには現状のプランの詳細を調べないと分からない場合もあります。

「ギガホ・ギガライト」で「SPモード(ハーティ割引):-180円」が対象外となったことはドコモショップで聞いて分かったことです。

計算結果を鵜呑みにしてもよいですが、内訳を知ることで「みんなドコモ割」の対象人数の調整が必要なことを知ることもできます。

内訳を自分で算出できない場合は、ドコモショップで納得いくまで聞くことをお勧めします。ただし、できるだけ大都市のドコモショップで、です。

 

ドコモショップの教育レベル

今回、契約を変更するにあたり、内訳は納得したのでMy docomoで予約したのですが、キッズケータイだけはドコモショップで行うよう表示されて予約ができませんでした。

仕方ないので地元のドコモショップに行って予約を行おうとしたら、予約ができない原因は今使っているキッズケータイが3Gタイプなので4Gタイプのキッズケータイに買い替える必要があると言われました。しかもSIMも変更になるので契約変更料3240円が別途かかるとも言われました。

そのため買い替えるといくらぐらいになるのかヨドバシで見たのですが、ヨドバシの店員にキッズケータイはすべて3Gタイプで4Gタイプのキッズケータイなど無いと言われました。

ドコモショップの店員が嘘を言っていたことに驚いて、もう一度、新宿のドコモショップで確認しました。

結果としては予約はできないのですが、理由は「キッズケータイプラン」の契約条件にありました。

こちらには、

お申込み条件

  • お申込み時に「ファミリー割引」グループに副回線として加入することが必要です。「キッズケータイプラン」単独でのご契約はできません。
  • ご利用される利用者が12歳以下の場合に限り、お申込みになれます(お申込みは12歳以下のお客さま1人につき1回線に限ります)。なお、お申込み後にご利用者の年齢が12歳を超えた場合でも継続してご利用になれます。

 

とあり、利用者登録をする時点で12歳以下である必要があるとのことです。12歳以下であることを証明する資料を提示する必要があるためドコモショップでしか予約できないとのことでした。

 

しかし、呆れてしまいました。

地元のドコモショップでは、自分の店舗で売っているキッズケータイが3Gタイプなのか4Gタイプなのかも知らずに販売しているようです。回答は個人としての回答ではなく、別の店員と相談しての回答なので店舗としての認識のようです。

同じドコモショップでも店舗によって教育が行き届いておらず、間違った知識で客に損失を与えるような対応をしている店舗もあるということです。

このような状況を見ると、接客実績の多い大都市のドコモショップの方が信用できると感じました。

 

データ量到達通知サービス

以前から「データ量到達通知サービス」というものがあります。

これはパケット使用量が一定値に到達した段階で指定されたメールアドレスに通知するサービスです。利用料は無料です。

現状では「ギガホ・ギガライト」については何も記述がありませんが、ドコモショップで確認したところ、「ギガホ」では29GBと30GBに達した時点で、「ギガライト」では6GBと7GBに達した時点で通知されるとのことです。

このサービスは残り1GBに達した時点と、容量を使い切った時点の2回通知されるサービスとのことです。

 

まとめ

「通信料金」と「端末代金」を分離することで契約がシンプルになって、プランも簡単に選べると思っていました。

しかし、従来のプランや割り引き、更に新しいプランや割り引き、それもファミリー内での契約状況によっても変動し、契約に年齢制限があるなど、更に複雑になった感じがあります。

結局、国がいろいろ指導をし、法を整えても、大手キャリアの契約を複雑にしようとする悪癖は治らないようです。

プラン変更はまず「しっかり料金シミュレーション」を行い、その結果を見たうえで大都市のドコモショップで納得するまで説明を聞いて、それから契約するようにしてください。

Windows 10 バージョン1903、アップデートの進捗・メリット・デメリット

$
0
0

Wndows 10 バージョン1903がリリースされてから1か月が経ちました。

パソコンによっては未だに配信されて来ないのですが、手動でアップデートしてみて分かったメリットとデメリットについて説明します。

Windows 10 バージョン1903リリース

Windows 10 バージョン1903、通称Windows 10 May 2019 Update、コードネーム19H1は、2019年5月21日に配信が開始されたWindows 10の新しいバージョンです。日本時間では翌22日の2:00AMに配信が始まりました。

配信時期についてこちらの記事では、

 

In late May, we will begin availability for those users on a currently supported version of Windows 10 who seek to update via “Download and install now” (limited to devices with no known compatibility issues).

 

「In late May」とあり翻訳すると「5月下旬」で、日本マイクロソフトのサイトでも、

 

5 月下旬には、現在サポートされているバージョンの Windows 10 を利用しており、[Download and install now] をクリックして更新を希望するユーザーへの提供を開始します (互換性に関する既知の問題がないデバイスのみ)。

 

と「5月下旬」と記されているのですが、PC WatchやITmediaなどのニュースサイトは頑なに「5月後半」と告げていました。

結果的に21日は下旬であり後半でもあるので、どちらも正しかったのですが何故「後半」にこだわったのか分かりません。

どちらにしても最近のリリースは大まかな時期は公表するのですが、いきなり配信を始めるので新しいパソコンなどですぐにアップデート対象となる場合は困ります。

 

スポンサーリンク

アップデートが降って来ない

リリースされたというニュースが流れても手元のパソコンにはいつまで経っても配信されません。一応、Windows 10 Proなのでアップデート延期の設定は解除していたのですが、それでも落ちて来ませんでした。

1か月ほどしてこのような表示が出ました。

Windows10-v1903-Update-01

これから暫くして、やっと配信されました。

Windows10-v1903-Update-02

よく見ると今までと違うことが分かると思います。

「更新プログラムのチェック」というボタンとは別に「今すぐダウンロードしてインストールする」というリンクがあります。

このリンクをクリックしない限り「Windows 10 バージョン1903の機能更新プログラム」はインストールされません

したがって、興味本位や誤ってクリックしない限り、今までのようなアップデート阻止対策はする必要がありません。

ただし、このような表示となるのはWindows 10 Pro バージョン1803/1809だけです。Windows 10 バージョン1709以前では従来通り、アップデート対象となった時点で「更新プログラムのチェック」をクリックするとアップデートされてしまいます。

 

どの程度アップデートが進んでいるのか

そう言われても、自分のパソコンにはまだ降って来ないという方も多いでしょう。

どの程度アップデートが進んでいるのかはこちらのサイトで確認できます。

このデータは2019年6月のものですが、最新の情報を見たい場合はこちらをアクセスしてください。

リリースから1か月の2019年6月時点でWindows 10 バージョン1903が稼働しているパソコンは6.3%とのことです。母体数は10万台です。

Windows10-v1903-Update-03

これだけだと進んでいるのかどうなのか分かりませんが、推移を見るとよく分かります。

Windows10-v1903-Update-04

見難いので右下を拡大するとこのようになっています。Windows 10 バージョン1809より若干アップデートのペースが遅いようです。

Windows10-v1903-Update-05

まあ、待っていればそのうちに来るでしょう。

あと、最初の円グラフで分かるようにWindows 10 バージョン1803が一番多いことが分かります。そしてWindows 10 バージョン1803はもうすぐサポート期限の18か月を迎えるため優先的にアップデート対象とされているようです。

サイトの説明にはWindows 10 バージョン1903が稼働している6.3%の内、約半分の3%がWindows 10 バージョン1803からのアップデートだそうです。

On the other hand, more than half (about 3%) of the new M19U users come from the April 2018 Update which, hopefully, signals that users won't be stuck on that version forever.

 

半分以上がWindows 10 バージョン1803なのですから約半分がバージョン1803からのアップデートなのは当然とも思えます。しかし、残りの3.3%が他のバージョンからのアップデートなのか、新規購入パソコンなのかは明示されていないので分かりません。

 

Windows 10 バージョン1903で何が変わったのか(メリット)

いつ来るのか分からないなら、USBメディアを使ってアップデートする手もあります。

その前に、何が変わるのかを知っておいた方がよいでしょう。

 

最近のWindows 10は春のアップデートで大きな変更を行い、秋のアップデートでその不具合を修正するというサイクルを繰り返しています。

その前例通り、Windows 10 バージョン1930では多くの変更が行われています。

Windows 10 バージョン1903での変更点はこちらのサイトに詳しく説明されています。

非常に多くの変更があるのですが、ここでは個人的に気になったいくつかの点について説明します。

 

検索とCortanaの分離

Windows 10 バージョン1903では検索とCortanaが分離されました。

Windows10-v1903-Update-06

「設定」アプリでも分離されています。

Windows10-v1903-Update-07

Cortanaはできることが限られているのと、認識できる言葉も少ないようです。

UWPアプリでAmazon Alexaが配信されていますが、こちらの方が認識率が高いように感じます。

一説ではCortanaのリストラの準備ではとも言われています。

 

更新の延期

Windows 10 バージョン1903にアップデートするとWindows Updateの画面がこのように変わります。

これはWindows 10 Homeでも同様です。

そのため、Windows 10 バージョン1903にアップデートしさえすれば、いきなりアップデートされることはなくなり、最大で35日延期できるようになります。

もちろん、Windows 10 Proならば365日延期できます。

Windows10-v1903-Update-11

 

アクティブ時間の自動設定

アクティブ時間は従来通り最大で18時間、既定では朝8:00から17:00までとなっています。

Windows 10 バージョン1903ではこのアクティブ時間をユーザーの利用状況をAIが判断して自動的に設定する機能が追加されました。

Windows10-v1903-Update-12

一応、メリットとして載せましたが、私はデメリットでしかないと思います。

以前の上司は会議をやっていれば仕事が進むと勘違いしている人で、日中は会議でつぶれ、夕方からやっと席について自分の仕事を始められる状況でした。

こうなるとアクティブ時間は夜間に設定されてしまいますが、自分が操作していなくてもパソコンは仕事をしていたりするので、勝手に再起動されたりすると困るのです。

そもそもアクティブ時間という考え自体に問題があります。

アクティブ時間とは「24時間のうち3/4はユーザーの自由に使っていいが、1/4はMicrosoftが自由に使わせてもらう」と言っているようなものです。

自動設定はこのMicrosoftが使える時間を伸ばすための仕組みでしかありません。

電源を切れば使われることはありませんが、今のWindows 10には更新のためにスリープを解除したり、更新のためにスリープに入らないようにする仕組みも組み込まれています。

「Windows as a service」「Windowsはサービスである」とMicrosoftは言いますが、パソコンのハードはユーザーが自分の金で買ったものです。再起動というハードの動作をコントロールする権利は無いでしょう。更新したいなら再起動せずに更新できる仕組みを考えるべきです。

話がずれましたが、いくらAIといっても結局は統計に基づく予測です。アクティブ時間の自動設定は週末も含めて規則的な使い方をしている場合以外は使わない方がよいでしょう。

 

マイクの使用の通知

UWPアプリや一部のデスクトップアプリについては「設定」の「プライバシー」からマイクの使用を禁止することができます。

しかし、CortanaやAlexa、Skypeなどを利用することがある場合は禁止するわけにはいきません。

Windows 10 バージョン1903ではアプリがマイクを使用していると通知領域にマイクのアイコンが表示され、どのアプリが使用しているのかをバルーン表示します。

Windows10-v1903-Update-08

過去にAlexaが勝手に利用者の会話を録音して知人に送信するという事故がありましたが、今回実装された機能を使えばある程度は防げるかもしれません。

 

プリインストールアプリのアンインストール

これまでのWindows 10では初期設定を行うと自動的にゲームや複数のアプリがインストールされました。これらの中には特殊な方法でしかアンインストールできないアプリもありました。

メールやカレンダー、PeopleなどMicrosoftが戦略的にアンインストールさせたくないアプリなどは、Microsoft Officeを使っていればOutlookがありますので無用の長物です。しかし、Windows 10にMicrosoftアカウントでサインインしているとこれらのアプリは設定をしなくてもメールや連絡先を同期してしまいます。

Windows 10 バージョン1903では確認した限りでは以下のアプリについては右クリックの「アンインストール」でアンインストールできるようになりました。

  • Candy Crush Friends
  • Candy Crush Saga
  • 3Dビューアー
  • Grooveミュージック
  • Microsoft Solitaire Collection
  • Mixed Realityポータル
  • Office
  • OneDrive
  • OneNote
  • Skype
  • Sticky Notes
  • Xbox本体コンパニオン
  • 映画&テレビ
  • カレンダー/メール
  • 切り取り&スケッチ
  • 天気
  • 電卓
  • ヒント
  • フィードバックHub
  • ペイント3D
  • ボイスレコーダー
  • モバイル通信プラン
  • Print 3D

 

Windowsサンドボックス

サンドボックスとは直訳すれば砂箱ですが、セキュリティ用語として隔離された環境を意味します。

Windowsサンドボックスは、隔離されたWindows 10の環境でアプリをテストするためものです。

ウィルスに感染しているならセキュリティソフトが検出してくれるからテストなど必要ないのではと思うかもしれません。しかし、アプリの中にはウィルスに感染していなくても他のアプリに影響を与えたり環境を破壊するものもあります。

知人から貰ったあやしいアプリなどはWindowsサンドボックスでテストしてから使った方がよいかもしれません。

 

使用するには最初だけ「コントロールパネル」の「プログラム」の「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックして、「Windowsサンドボックス」にチェックを入れて有効化します。

Windows10-v1903-Update-09

あとは、スタートメニューから「Windowsサンドボックス」を起動するだけです。

デスクトップにもう1台のWindows 10マシンが表示されます。

Windows10-v1903-Update-10

テストしたいプログラムはドラッグ&ドロップは使えませんので、コピー&ペーストでWindowsサンドボックスのデスクトップにコピーしてから実行します。

テストが終わったらWindowsサンドボックスを終了させます。終了させるとWindowsサンドボックスで実行したことすべてが消えます。たとえテストしたアプリがウィルスに感染していたとしてもウィルスごと消えてしまいます。

 

ただし、この機能は以下の環境でしか使えません。

  • Windows 10 Pro/Enterprise
  • Intel 64/AMD64対応CPU搭載
  • 2コア以上のCPU搭載
  • RAM 4GB以上のRAM搭載
  • SSD/HDDに1GBのスペースがあること

Windowsサンドボックスは仮想PC環境です。仮想PC環境を使うにはそれなりのスキルとOSをインストールするなどの準備が必要ですが、Windowsサンドボックスでは1クリックで起動できます。仮想PC環境というものに興味があるなら入門にはよいかもしれません。

詳しい動作などはこちらの記事を参照してください。

 

問題点(デメリット)

Windows 10 バージョン1809をクリーンインストールしたパソコンとWindows 10 バージョン1803をクリーンインストールしてバージョン1809にアップデートしたパソコンの2台についてUSBメディアでアップデートしてみました。

とりあえず、問題無いように動作しているのですが、いくつか、バージョン1809へのアップデートでは発生しなかった問題が発生しています。

Windows Updateの累積更新プログラムで直るかと期待したのですが、1か月経っても直らないので近々クリーンインストールするしかない状況です。

 

延期設定が表示されない

Windows 10 Proでは更新を適用する時期を延期させる設定があります。もちろんWindows 10 バージョン1903にもあります。

機能更新プログラムと品質更新プログラムを別に設定でき、通常は機能更新プログラムの適用を延期させて大型アップデートの即時適用を避けます。

こちらがWindows 10 バージョン1903にアップデートしたパソコンですが、機能更新プログラムの延期設定が表示されていません。

Windows10-v1903-Update-13

本来は、このように表示されます。これはクリーンインストールしたパソコンです。

Windows10-v1903-Update-14

この機能が必要となるのは次の大型アップデートがリリースされてからなので今時点で困る問題ではありません。

この状況は2台のパソコンで発生していますので、アップデート前にインストールされている何かしらのアプリの影響かもしれません。

レジストリーを書き換えれば延期設定はできますが、正常な状態ではないことは確かです。

 

音声キャプチャーができない

CyberLink Screen Recorder 4というアプリがあります。

パソコンのスクリーンを録画したり、ライブ配信などができるアプリです。

ところが、スクリーンを録画しても音声が録音されません。これも2台ともです。

フィードバックHubを見るとWindows 10 バージョン1903ではサウンド関係の問題が多く発生しています。

[Win]+[G]で起動するゲームバーでは音声も問題無く録画、録音できています。

アップデートによる問題なのかWindows 10 バージョン1903でサウンド関係の仕様が変更になったのか分かりませんが、サウンド関係のトラブルが発生する可能性があります。

 

表示が更新されない

ローカルストレージへのエクスプローラー間のコピーは、コピーが完了するとコピーされたファイルとともにソートされた表示に更新されます。

しかし、時々、コピーが完了してもコピーされたファイルが表示されず、コピーできていないと思って再度コピーすると、上書きの確認ダイアログが表示されるなどということがあります。

コピー自体は正常に行われて、表示だけがおかしい状態です。

 

XMLRPC通信の不具合

TLS 1.2での通信対策はしてあるのですが、Windows Live WriterでのSo-netブログなどMovable Typeブログとの通信が正常に行えなくなっています。

そのためMovable Typeブログに記事をアップしたり修正したりができません。

パケットをキャプチャして確認してみてもTLS 1.2での通信は問題無く行われているので、何かしらのソフトが通信を遮断または改ざんしている可能性があります。

 

SMB 1.0/CIFSの無効化

これは以前からですが、SMB 1.0/CIFSが無効化されているため古いNASにアクセスできなくなります。アップデート前から有効化してあれば引き継がれますので問題ありません。

「コントロールパネル」の「プログラム」の「Windowsの機能の有効化または無効化」で「SMB 1.0/CIFSクライアント」を有効にします。

Windows10-v1903-Update-16

 

Windows 10 バージョン1903にアップデートすべきか

Windows 10 バージョン1903では目に見える形でいろいろな機能が追加されています。また絵文字の追加など目立たない部分での追加もあります。

全体的に見て改悪と言えるようなものはありません。特にWindows 10 Homeのユーザーにとっては35日の延期設定は待ち望んでいた機能でしょう。

 

しかし、アップデートした場合の不具合が以前より多いように感じます。

しかもフィードバックHubに報告しても賛成票があまり入らず、特定環境での問題の可能性があります。他の方の報告を見ても賛成票が入っておらず、結果的にMicrosoftは無視するので修正が行われません。

 

結論としては、Windows 10 バージョン1903は導入した方がよいでしょう。

ただし、アップデートはせず、クリーンインストールがお勧めです

 

Surfaceシリーズならインストールイメージが更新されるので、Windows 10 バージョン1903のインストールイメージが配布された段階で工場出荷状態に初期化してセットアップし直すのがよいでしょう。購入後も最新バージョンの安定した環境を無料で手に入れられるのがSurfaceシリーズの語られないメリットです。

 

「そうは言っても自分のパソコンにはインストールイメージが配布されていないし、クリーンインストールなどやったことが無いのでわからない」と言われるかもしれません。

そのような場合はアップデートを待ってください

Windows Updateで配信される「Windows 10 バージョン1903の機能更新プログラム」は逐次更新されています。そのため待てば待つほど不具合が修正されていきます。

ではいつまで待てばよいかですが、従来のバージョンでは企業で使えるレベルになるまで3か月から4か月かかっていました。Windows 10 バージョン1903は4月には完成していましたし、大きなバグは報告されていないので、それから3か月で7月、余裕をみて、8月まで待てば大丈夫でしょう

 

まとめ

Windows 10の春のアップデートはいろいろな機能が追加され使いやすくなります。

その反面、バグも多くWindows 10 Insider Programでもバグを潰し切れていません。特に今回のバージョンは多いように思えます。

Windows 10 バージョン1803を使っている方にはすぐに配信されますので、よく考えてアップデートするようにしてください。

Windows 10 バージョン1903にアップデートすべきか、19H2との問題

$
0
0

5月に配信が始まったWindows 10 バージョン1903は非常に遅いテンポですが、徐々にアップデート対象を広げています。

いざ、自分のパソコンに配信されて来た時にアップデートしてよいものか悩んだ場合は、今後のアップデート方法が変わることを知っておいた方がよいでしょう。

Windows 10 バージョン1903の配信状況

2019年5月21日に配信の始まったWindows 10 バージョン1903はこれまでと違う配信方針を執っているようです。

「Windowsはサービスである」というMicrosoftは、Windowsは常に最新のバージョンを使わなければならないという非常に強硬な姿勢で配信していました。

新しいバージョンが完成するとアップデート可能なパソコンすべてに配信を始めたため、延期またはブロックを行っていないパソコンすべてがアップデートされました。その結果、Windows 10 バージョン1803では配信開始から2か月で75%ものパソコンがアップデートされました。

Windows10-v1903-should-we-update-01

出典:AdDuplex Report for June 2019(adduplex)

この図でもWindows 10 バージョン1703からバージョン1803までは、配信直後からのカーブがだんだんと垂直に近くなってきていることが分かります。

Microsoftの自信の表れとも言えますが過信だったのでしょう。この強硬なアップデートはWindows 10 バージョン1809においてユーザーのデータを永遠に消失させる大きな失敗を引き起こしました。実はこのバグはユーザーから報告されていたにもかかわらず無視していたのです。

その結果ユーザーはWindows 10を信用しなくなり、Windows 10 バージョン1809は配信後9ヶ月経っても36%までしかアップデートが進まない状況となっています。

そして、この状況はWindows 10 バージョン1903でも同様で配信後1か月で7%までしかアップデートが進んでいません。

 

Windows 10のアップデート方針の変更

今年の2月、Microsoftは20H1、すなわち来年の春にリリース予定のWindows 10 バージョン2003をWindows Insider ProgramのSkip Ahead ringに向けて配信を始めました。このバージョンのテストには長い時間が必要との理由からです。

しかし、Windows 10 バージョン1903すなわち19H1が完成すると、19H1のテストを行っていたWindows Insider ProgramのFast ringをSkip Ahead ringと統合してしまいました。

その結果、秋にリリース予定のWindows 10 バージョン1909である19H2をテストするWindows 10 Insider Programが存在しないという異常な状態となりました。

19H2がどうなるのか分からない状況が続き、4月に行われたWindows Insider Programの会合であるWindows Insider Meetup 2019では、MVPの方がポロっと19H2はスキップが決まったようなことを言っていました。

そして7月になり19H2のInsider Previewが始まりましたが、どうも従来と状況が違っています、

引用すると、

Hello Windows Insiders!

Today, we are talking about the next steps we are taking at continuing to evolve Windows 10 servicing and quality with the next feature update for Windows 10. This release has been referred to as 19H2 with Insiders. 19H2 will include a scoped set of features for select performance improvements, enterprise features, and quality enhancements and will be delivered to customers running the May 2019 Update using servicing technology (like the monthly Cumulative Update process).

 

とあり、19H2は、May 2019 UpdateすなわちWindows 10 バージョン1903に累積更新プログラムとして提供されるとあります。

ただし、現時点ではWindows Insider ProgramにSlow ringで参加しているパソコンのみが対象とのことで、月次の累積更新プログラムに混ぜて配信されるとのことです。

そしてリンク先の記事を見ると更に詳細に説明されています。

引用すると、

Today, as part of our commitment to transparency, we are providing an overview of how we plan to further optimize the delivery of our next feature update. This optimization is specific to devices running the Windows 10 May 2019 Update. For devices running earlier versions of Windows 10, the process remains unchanged.

 

とあり、19H2の機能更新プログラムを累積更新プログラムに混ぜて配信するのはWindows 10 バージョン1903が動作しているパソコンのみで、以前のバージョンのパソコンは変更が無いとのことです。

Next feature release of Windows 10

The next feature update for Windows 10 (known in the Windows Insider Program as 19H2) will be a scoped set of features for select performance improvements, enterprise features and quality enhancements. To deliver these updates in a less disruptive fashion, we will deliver this feature update in a new way, using servicing technology (like the monthly update process) for customers running the May 2019 Update who choose to update to the new release. In other words, anyone running the May 2019 Update and updating to the new release will have a far faster update experience because the update will install like a monthly update.

 

19H2はパフォーマンスの改善とエンタープライズ機能、品質の強化が含まれているそうです。そしてより速い更新エクスペリエンスが得られるとあります。

要は19H2の更新を小出しで毎月インストールしていくので、Windows 10 バージョン1903を使っていても、いつの間にかバージョン1909になっているということです。

現状ではWindows Insider ProgramのSlow ringにしか混入させないようですが、インストールされた機能更新のオン/オフはMicrosoftが行えるようになっているそうです。そのため、テストの進捗状況によってはWindows Insider Programに参加していない一般のパソコンにも混入される可能性があります。

Next steps

As with all our feature updates, we utilize a multifaceted quality strategy that includes automated and manual testing and leverages the Windows Insider Program to obtain user feedback and data on quality. The next update to Windows 10 will be no different. We will begin releasing 19H2 builds to Windows Insiders in the Slow ring starting today, with new features being offered in future Insider builds as they are ready. Note: some Insiders may not see the new features right away as we are using a controlled feature rollout (CFR)1 to gain better feedback on overall build quality. Broad availability of the next update to Windows 10 will begin later this calendar year. We will share further details on Insider Preview builds as we release each new build for both 19H2 (Slow ring) and 20H1 (Fast ring). Windows Insiders who have opted into the Fast ring have been providing feedback on 20H1 builds from our development branch since February 14.

 

19H2が広範囲で利用可能になる、すなわち一般リリースはカレンダーで今年の後半になると言っていますが既に後半ですので、先に配信とインストールだけしておき、時期になったら順次オンにしていく可能性があります。

 

スポンサーリンク

問題点

この変更の何が問題なのかというと、19H2の品質が下がる可能性が高いということです。

従来、Windows Insider ProgramはFast ringとSlow ringという2つのグループで同じバージョンのテストを行っていました。

そして、新しい機能をすぐに試せるFast ringとある程度安定しないと試せないSlow ringとでは、参加者のモチベーションからもFast ringの方が圧倒的に多いと考えられます。

実際のFast ringとSlow ringとのリリース頻度の違いはこちらで確認できます。

しかし、Windows 10 バージョン1903のリリース以降、Fast ringは20H1、Slow ringは19H2とring毎にテスト対象のバージョンを分けてしまいました。

19H2は品質向上などのマイナーアップデートではありますが、Windows 10 バージョン1903は現時点でも細かなバグを抱えており、その修正が他の部分に影響を与えていないかSlow ringの人員でテストできるのかは疑問が残ります。

そして、その低品質と成り得る機能更新プログラムは月次の累積更新プログラムに混ぜて配信されるためブロックすることは不可能です。

 

Windows 10 バージョン1903にアップデートすることの意味

Windows 10 バージョン1903については、こちらの記事で説明したように多くのメリットとデメリットがあります。

それに加えて今回判明した事実は、

一度、Windows 10 バージョン1903にアップデートしたら、以後、大型アップデートの拒否は不可能

ということです。

具体的には、Windows 10 バージョン1903にアップデートしてしまうと、次回の大型アップデートは細かく分割されて月次の累積更新プログラムと一緒に無効の状態でインストールされます。あとはMicrosoftが遠隔操作で有効にするのを待つばかりとなるためです。

 

今回公開されたアップデート方法は既にOffice 365やOffice Premiumでは行われていることです。

ただし、機能の更新はWindowsでは影響が大きく、アップデート前まで使えていた周辺機器やアプリが使えなくなることは頻繁に発生します。

従来なら以前のバージョンに戻すなどの対処策がありましたが、今回の更新方法では戻すことは不可能です。変更された機能を無効化できるようになるのか、そのあたりが問題となります。

ちなみにOffice 365やOffice Premiumでは前のバージョンには戻せませんし、無効化の方法も提供されていません。

 

まとめ

Windows 10 バージョン1903にアップデートするということは、Microsoftに抗うすべを放棄することを意味します。

新しいバージョンアップ方式にはならないWindows 10の最後のバージョンである1809のサポート期限は2020年5月12日です。

それまでに新しいパソコンや周辺機器に買い替えるなど、新しいアップデートの仕組みでも問題にならない環境を整える必要があります。

画面録画や編集など4つの機能を統合したリアルタイム合成録画ソフトVideoProc無料配布

$
0
0

画面録画を行いながら、カメラからのキャプチャ画像や画面への書き込みも、リアルタイムで合成しながら録画して短時間でムービーを作成できるソフトがありました。

今だけ、キャンペーンで製品版を無料配布しています。

ビデオ編集ソフト

[PR]

一言にビデオ編集ソフトと言ってもいろいろあります。それは目的によって必要とする機能が違うからです。

カメラからの録画、画面録画、Web動画キャプチャ、DVD編集、カット編集、シーン結合、各種エフェクト編集などいろいろです。

一般的なビデオ編集ソフトはこれらの機能の中から目的に合った機能だけをまとめたパッケージとなっています。

VideoProcは画面録画、動画・音声変換、DVD変換、Web動画ダウンロードの4つの機能をパッケージした統合ソフトです。

 

画面録画とカメラ画像をリアルタイム合成録画

旧来のビデオ編集は、素材を用意して最後に合成編集するというものでした。

例えばアプリの操作を伝えるためのムービーを作るにも、まずはアプリを操作しながら画面録画、次に説明している自分をカメラで録画、最後にムービーを合成しながら文字で注釈を入れたり操作部分をマークしたりして編集。

教育用のビデオを作るのならともかく、簡単に友人に操作方法を教えるたり、Youtubeなどへアップするようなものなら手間がかかりすぎます。

VideoProcはこれらをすべてリアルタイムで行います。

画面録画、カメラ画像の合成、画面への書き込み、これらを合成して録画します。

作業時間は1/3以下になります。

 

以下、録画機能について説明します。

 

画面録画(画面キャプチャ)

VideoProcを起動すると、この画面となるので「録画」をクリックします。

Screen-Recording-Software-VideoProc-01

次に「画面録画」をクリックします。

Screen-Recording-Software-VideoProc-02

すると、このような画面となります。

Screen-Recording-Software-VideoProc-03

既定では全画面録画となります。

複数のディスプレイを接続している場合は、左下の部分で録画する画面をクリックして選択します。

中央下部で音源を選択します。アプリなどからのシステム音声を録音する場合は上側にチェックを入れます。マイクからの解説なども録音する場合は下側にチェックを入れます。

ムービーの保存先は左上で指定します。既定では「ビデオ」フォルダーの下の「VideoProc」フォルダーに保存されます。

 

特定のウィンドウやエリアを録画したい場合は左下の「クロップ」とある部分のアイコンをクリックします。

画面が暗くなり水色の枠線が表示されます。マウスで録画したいウィンドウをクリックします。

特定のエリアを録画したい場合は、マウスをドラッグして指定します。4辺と頂点にある●をドラッグしてサイズを調節できます。指定した部分でよければグリーンのチェックボタンをクリックします。指定し直す場合は[ESC]キーを押します。

 

録画する準備ができたら右下の「REC」ボタンをクリックします。VideoRecが最小化されて録画が始まります。

 

録画中に[Ctrl]+[Alt]+[Shift]+[T]キーを押すと作図ツールを使うことができます。キーの組み合わせは設定で変更することもできます。

Screen-Recording-Software-VideoProc-04

もちろんムービーとして録画していますので描画過程も録画されます。ツールパレットも録画されます。

Screen-Recording-Software-VideoProc-05

作図ツールは左から、自由描画、直線、矢印、四角、角丸四角、楕円、文字、色パレット、1回取り消し、すべて消去です。

色パレットは8色から選択できます。右端の×をクリックすると作図ツールとすべての描画が消えます。

 

録画を止める場合は[Ctrl]+[Alt]+[Shift]+[R]キーを押します。

 

カメラ録画

録画画面で「カメラ録画」クリックします。

Screen-Recording-Software-VideoProc-11

カメラからの画像が表示されます。複数のカメラがある場合は、予め設定で使用するカメラを指定しておきます。

録音する音源にチェックを入れて右下の「REC」ボタンをクリックして録画します。

Screen-Recording-Software-VideoProc-12

 

クロマキー合材で背景を消したい場合は、右上の「カメラ録画の背景を消す」にチェックを入れて「明度」のとなりの色選択ボックスをクリックします。

Screen-Recording-Software-VideoProc-13

「スクリーンの色を取得」をクリックしてからカメラ画像の背景をクリックすると、その部分の色が取り込まれます。

Screen-Recording-Software-VideoProc-14

色を取り込めたら「OK」をクリックして元の画面に戻ります。

Screen-Recording-Software-VideoProc-15

消された部分が黒く表示されます。消しきれていない場合は、右上の「類似度」と「平滑度」のスライダーで調整します。

Screen-Recording-Software-VideoProc-16

録音する音源を選択して右下の「REC」ボタンをクリックして録画します。

 

画面録画&カメラ録画

画面にカメラ画像を合成、またはその逆の組み合わせで録画できます。

ここでは「画面録画&カメラ録画」をクリックして表示された選択肢から「スクリーンを録画しながらカメラ画面を表示する」をクリックします。

Screen-Recording-Software-VideoProc-21

録画する画面の手前にカメラ画像を合成して表示されます。

カメラ画像に水色の枠が表示されるので大きさと位置を調整します。

Screen-Recording-Software-VideoProc-22

あとは画面録画と同じように録画する画面、録画するエリア、音源などを選択して右下の「REC」をクリックして録画をはじめます。

Screen-Recording-Software-VideoProc-23

画面録画と同様に[Ctrl]+[Alt]+[Shift]+[T]キーを押すことで作図ツールを使うことができます。

録画を止める場合は[Ctrl]+[Alt]+[Shift]+[R]キーを押します。

 

その他の機能

VideoProcはWindows版とMac版があり、Mac版ではiPhone画面の録画機能が追加されています。

既定ではMP4で録画しますが変更したい場合は設定から非常に細かく設定できます。

起動画面の「ビデオ」からは、複数の画面録画したムービーをつなげたり、不要な部分をカットしたりという編集や、各種エフェクト編集なども行えます。読み込んだクリップの下のアイコンから編集モードに入ります。

また、DVDの変換やWeb動画のダウンロード機能もあります。Web動画のダウンロードでは画像と音声が分離されている場合でも合成してひとつの動画としてダウンロードします。

 

まとめ

VideoProcのメリットは、すべて一度にリアルタイムで行い、それを録画できることです。素材をひとつひとつ作ってから合成する手間がかかりません。

直感的な操作で簡単にスピーディに画面録画ができます

必要ならばSNSやYoutubeで公開前に手早く編集できるので生放送で起きがちな放送事故を防ぐこともできます。

デメリットはきちんとした正確なムービー作成には不向きということです。録画エリアの指定やカット編集の範囲などすべてスライダーでの指定なので数値指定はできません。

とは言っても、それほど正確な画面録画や編集が必要な場面はそうそう無いでしょう。

知人に操作を教える場合や、ゲーム画面をYoutubeにアップロードする場合などには十分な機能です。

会社での教育ビデオでも、Webにアップして見てもらうような「やっつけ仕事」なら十分に使えます。

 

無料配布キャンペーン

VideoProcには無料版と製品版があり、違いはこちらで説明されています。

無料版でもほとんどの機能が使えるのですが、作成したムービー中央にウォーターマーク(VideoProc - Recorderという透かし文字)が表示されるので、体験版の意味合いが強いです。

しかし、キャンペーン期間の今だけ、製品版のVideoProcを無料配布しています

こちらから無料配布のライセンスコードを入手してください(ページの最後まで、よ~く見てください)。

Windows 10 Proでアップデートの延期ができない? バージョン1903の問題

$
0
0

Windows 10 Proバージョン1903にアップデートしたパソコンで機能更新プログラムの延期設定が消えるという問題があります。

何台もアップデートとクリーンインストールを行ってみて、やっと理由が分かりました。

Windows 10 Proの延期設定

Windows 10 ProにはWindows 10 Homeには無い「機能更新プログラムをいつ適用するか」を変更できる延期設定があります。

「設定」アプリの「更新とセキュリティ」「Windows Update」の「詳細オプション」から「更新プログラムをいつインストールするかを選択する」で延期させる日数を設定できます。

Windows10-v1903-change-Windows-Update-delay-setting-01

設定できる日数は機能更新プログラムについては0日から365日、品質更新プログラムについては0日から30日に設定できます。

昨年配信された「Windows 10 更新アシスタント」のように常軌を逸した強制アップデートが行われない限り、この設定により年2回の大型アップデートを回避することができました。これはWindows 10 Proの唯一のメリットともいえる機能です。

ところが、Windows 10 Pro バージョン1903から状況が変わってしまいました。

 

Windows 10 Pro バージョン1903の延期設定

Windows 10 Pro バージョン1903の延期設定には小細工がされているため、従来の方法では行えません。

 

スポンサーリンク

「設定」アプリによる延期設定

Windows 10 バージョン1903は5月21日に配信が始まりましたが、2台アップデートして、更に2台アップデートして、2台をクリーンインストールして、状態を見ていたのですが、延期設定が消えてしまいます。

アップデート直後、クリーンインストール直後は、このように設定が存在するのですが、

Windows10-v1903-change-Windows-Update-delay-setting-02

しばらくすると消えてしまいます。

Windows10-v1903-change-Windows-Update-delay-setting-03

何をやったかを思い出したところ、機能更新プログラムの延期設定を365日に変更していました。

そこで品質更新プログラムについても30日に設定してみたところ、両方の項目が消えてしまいました。

Windows10-v1903-change-Windows-Update-delay-setting-04

機能更新プログラムと品質更新プログラムの延期日数に対応するレジストリーは、

  • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\WindowsUpdate\UX\Settings

にある、

  • 機能更新プログラム:DeferFeatureUpdatesPeriodInDays
  • 品質更新プログラム:DeferQualityUpdatesPeriodInDays

が対応しています。

Windows10-v1903-change-Windows-Update-delay-setting-05

「レジストリエディター」は[Windows]+[R]で「ファイル名を指定して実行」を開き、「名前」に「regedit」と入力して「OK」をクリックして起動します。

Windows10-v1903-change-Windows-Update-delay-setting-13

いろいろ試してみたところ、これらの値を「0」以外に設定した後に更新プログラムのチェックが行われると「設定」アプリから表示が消えることが分かりました。

どうも、簡単に延期設定をできなくするための小細工のようです。

「設定」アプリでは変更できませんが、直接レジストリーを編集すれば良いように思えますが……。

 

「グループポリシーエディター」による延期設定

延期設定は「グループポリシー」として設定する方法もあります。

「グループポリシー」とは主に企業などで多くのパソコンを集中管理するための方法ですが、一般家庭や、中小企業でWindows 10 Proを使っている場合は「グループポリシーエディター」というツールを使って設定できます。

「グループポリシーエディター」は、[Windows]+[R]で「ファイル名を指定して実行」を開き、「名前」に「gpedit.msc」と入力して「OK」をクリックして起動します。

Windows10-v1903-change-Windows-Update-delay-setting-06

「ローカルグループポリシーエディター」が開きますので左側で「コンピューターの構成」「管理用テンプレート」「Windowsコンポーネント」「Windows Update」の下の「Windows Update for Business」を選択します。

Windows10-v1903-change-Windows-Update-delay-setting-07

右側に表示された3個のポリシーに対応するレジストリーはこちらのサイトの「概要: Windows 10 バージョン1703以降の MDM およびグループポリシー設定」という部分に説明があります。

機能更新プログラムの適用を延期させる場合は右側で「プレビュービルドや機能更新プログラムをいつ受信するかを選択してください」をダブルクリックして開きます。

左上で「有効」を選択して「オプション」の項目で「半期チャネル」と延期させる日数、ここでは「365」を指定して「OK」で閉じます。

Windows10-v1903-change-Windows-Update-delay-setting-08

右側の説明を引用しておきます。「Windows準備レベル」は通常では「半期チャネル」以外は選べないことが分かると思います。

このポリシーを有効にすると、どのレベルのプレビュー ビルドまたは機能更新プログラムをいつ受け取るかを指定できます。

* プレビュー ビルド - ファスト: このレベルに設定したデバイスは、一般公開前の機能を含む Windows の新しいビルドを最初に受け取ります。問題を見つけて Microsoft に報告し、新機能についての提案を送るには、[ファスト] を選択してプレビューに参加します。
* プレビュー ビルド - スロー: このレベルに設定したデバイスは、一般公開前の機能を含む Windows の新しいビルドを受け取りますが、[ファスト] に設定したデバイスよりも受信の頻度が少なくなります。受け取るビルドには、それ以前のビルドで見つかった変更や修正が組み込まれます。
* リリース プレビュー: Microsoft が一般公開する Windows のビルドを一般公開の直前に受け取ります。
* 半期チャネル: 機能更新プログラムを、一般公開されたときに受け取ります。

以下に示す Windows 更新準備レベルは非推奨となっており、1809 またはそれ以前のプレビューのみに適用されます。
* 1809 またはそれ以前の半期チャネル (対象指定): 機能更新プログラムがリリースされました。
* 1809 またはそれ以前の半期チャネル: 機能更新プログラムに半期チャネルが宣言されています。これは、リリースが広範囲に展開できると判断されたことを意味します。
半期チャネル (対象指定) と半期チャネルのリリース日については、リリース情報のページ (http://aka.ms/ReleaseInformationPage) をご確認ください。

プレビュー ビルドを選択する場合:
- プレビュー ビルドの受信を最大 14 日間延期できます。
- スケジュールした時刻になってもプレビュー ビルドが受信されないようにする場合は、プレビュー ビルドを一時的に停止できます。一時停止は、指定した開始日から 35 日間有効です。
- 一時停止した機能更新プログラムの受信を再開するには、開始日フィールドをクリアします。

プレビュー ビルドに登録するには、利用統計情報レベルの設定が 2 以上になっていること、insider.windows.com でドメインを登録済みであることが必要です。プレビュー ビルドの詳細については、次の情報を参照してください: https://aka.ms/wipforbiz

半期チャネルを選択する場合:
- 機能更新プログラムの受信を最大 365 日延期できます。
- スケジュールした時刻になっても機能更新プログラムを受信しないようにするには、機能更新プログラムを一時的に停止できます。一時停止は、指定した開始日から 35 日間有効です。
- 一時停止した機能更新プログラムの受信を再開するには、開始日フィールドをクリアします。

このポリシーを無効にした場合、または構成しなかった場合は、Windows Update の動作は変更されません。

 

ポリシーをパソコンに適用させるために[Windows]+[R]で「ファイル名を指定して実行」を起動して「名前」に「gpupdate」入力して実行します。ポリシーを適用させるウィンドウが開いて、終わると閉じます。

Windows10-v1903-change-Windows-Update-delay-setting-09

ポリシーが適用されると「設定」アプリにグレー表示で変更できませんが延期日数が表示されます。

Windows10-v1903-change-Windows-Update-delay-setting-10

Windows Update画面には「一部の設定は組織によって管理されています」と表示されるようになります。

Windows10-v1903-change-Windows-Update-delay-setting-11

その下の「構成されている更新ポリシーを表示」をクリックすると延期設定がされていることが確認できます。

なお、ホストするターゲットサーバーも変更されているように表示されますが、問題なく機能更新プログラム以外の更新プログラムを受信できます。

Windows10-v1903-change-Windows-Update-delay-setting-12

 

どちらで設定したら良いか

「設定」アプリから延期設定を行うと表示が消えてしまいますので、変更は「レジストリエディター」を使うしか方法がありません。

しかし、表示を消してしまうという小細工をしていることから、この設定を無視している可能性があります。実際のところWindows 10 Homeでは同じレジストリーを設定しても無視されます。

一方、「グループポリシーエディター」による方法は、引用した説明を見ても分かるようにWindows 10 バージョン1903用の説明になっています。そのため正しく機能することが予想されます。

 

したがって、Windows 10 バージョン1903以降では「一部の設定は組織によって管理されています」と表示されても「グループポリシーエディター」で設定した方が良いでしょう

 

まとめ

最初は、バグかとフィードバックHubに報告したりしていたのですが反応が無かったのは仕様だったためのようです。

知っていれば対処は可能なのですが「設定」アプリで延期設定を行えなくなったことは、延期すること自体の敷居が高くなったように思えます。


Windows版 LINEの新しいPCへの移行手順(UWPアプリ版)

$
0
0

新しいPCを買ってもWindows版LINEを普通に移行した場合は最近のトークしか同期できません。

ここでは過去のトークまで含めて移行する手順を説明します。

Windows版LINE

Windows版LINE(UWPアプリ版LINE)の評判はあまりよくありません。

できることが限られていることと、デスクトップ版LINEをUWPアプリでラッピングしただけなので従来のUWPアプリ版より劣化したとのことです。

それでも、iPhone版やiPad版とは別に扱われるので同時にログインできるのは便利です。また、受け渡す情報によってはWindows版の方が良い場合も多いです。

しかし、新しいPCに移行する場合、Windows版LINEをインストールしてiPhone版と同期しても最近のトークまでしか同期できません。

移行する前に「トークを保存」としても表示されている2週間程度をテキストファイルとしてしか保存できません。すべてを保存するなら表示期間をずらしながら保存するしかありません。

しかし、UWPアプリ版ではデータベースをそのまま移行することで、新しいPCに移行できます。

 

移行手順

ここで説明する手順は、新しいPCへの移行の他に、Windows 10をクリーンインストールした場合にも同じ手順で環境を復旧することができます。

 

スポンサーリンク

1.LINEからログアウト

念のためWindows版LINEからログアウトしておきます。

Windows版LINEの画面左下の「…」をクリックして表示されたメニューから「ログアウト」をクリックしてログアウトします。

ログイン画面に戻ります。

Windows-LINE-migration-method-01

 

2.LINEを終了させる

タスクトレイのLINEアイコンを右クリックして表示されたメニューで「終了」をクリックしてWindows版LINEを終了させます。

Windows-LINE-migration-method-02

 

3.データベースをバックアップ

エクスプローラーで次のフォルダーを開きます。

  • C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Packages

<ユーザー名>は自分のユーザー名に置き換えます。例えばユーザー名が「Tanaka」なら「C:\Users\Tanaka\AppData\Local\Packages」となります。

Windows-LINE-migration-method-03

「C:\Users\<ユーザー名>」の下に「AppData」フォルダーが無い場合は、先にこちらの方法で見えるようにしてください。

フォルダ内の最初のフォルダーをクリックして選択した状態でキーボードの[N]を押します。

「N」で始まるフォルダーまでスクロールするので次の名前のフォルダーをクリックして選択します。

  • NAVER.LINEwin8_8ptj331gd3tyt

Windows-LINE-migration-method-04

このフォルダーを右クリックして表示されたメニューの「送る」から「圧縮(zip形式)フォルダー」をクリックします。

Windows-LINE-migration-method-05

圧縮が始まります。

Windows-LINE-migration-method-06

しばらくすると「NAVER.LINEwin8_8ptj331gd3tyt.zip」というファイルができますので、これを新しいPCで読めるようにコピーします。

NASやUSBメモリー、ポータブルストレージなど何でも構いません。

Windows-LINE-migration-method-07

コピーしたら、「C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Packages」フォルダーに作成した「NAVER.LINEwin8_8ptj331gd3tyt.zip」を削除してください。

この時、間違えて「NAVER.LINEwin8_8ptj331gd3tyt」フォルダーを削除しないように注意してください。

 

4.新しいPCにWindows版LINEをインストール

新しいPC、または、クリーンインストールしたPCで「Microsoft Store」アプリを起動して「LINE」を検索して「LINE」をインストールします。

Windows-LINE-migration-method-08

インストールが完了しても、まだ起動してはいけません。

右上の[×]をクリックして「Microsoft Store」アプリを閉じます。

Windows-LINE-migration-method-09

 

5.データベースの展開

保存しておいた「NAVER.LINEwin8_8ptj331gd3tyt.zip」をデスクトップにコピーします。

コピーした「NAVER.LINEwin8_8ptj331gd3tyt.zip」を右クリックして表示されたメニューから「すべて展開」をクリックします。

Windows-LINE-migration-method-10

この画面が表示されるので「展開」をクリックします。

Windows-LINE-migration-method-11

展開が終わるのを待ちます。

Windows-LINE-migration-method-12

展開が終わると展開されたフォルダーが表示されます。

Windows-LINE-migration-method-13

 

6.データベースの復元

エクスプローラーで次のフォルダーを開きます。

  • C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Packages

<ユーザー名>は自分のユーザー名に置き換えます。例えばユーザー名が「Tanaka」なら「C:\Users\Tanaka\AppData\Local\Packages」となります。

ドロップする場所を作るために、フォルダー内を最後までスクロールしておいてください。

Windows-LINE-migration-method-14

展開したフォルダーと今開いたフォルダーを並べて、「NAVER.LINEwin8_8ptj331gd3tyt」フォルダーを「C:\Users\Tanaka\AppData\Local\Packages」フォルダーにドラッグ・アンド・ドロップします。

この時「C:\Users\Tanaka\AppData\Local\Packages」フォルダー内にあるフォルダーにドロップしないように十分してください。

Windows-LINE-migration-method-15

ドロップすると、各種確認ダイアログが表示されますので、以下のように進めてください。

Windows-LINE-migration-method-16

Windows-LINE-migration-method-17

Windows-LINE-migration-method-18

Windows-LINE-migration-method-19

ドラッグ・アンド・ドロップで移動が終わったら、開いているエクスプローラーをすべて閉じます。

デスクトップに残っている「NAVER.LINEwin8_8ptj331gd3tyt.zip」ファイルと展開した「NAVER.LINEwin8_8ptj331gd3tyt」フォルダーは削除します。

Windows-LINE-migration-method-20

 

7.Windows版LINEの起動

データベースの復元が完了したのでWindows版LINEを起動します。

ログイン画面が表示されるのでログインしてください。

Windows-LINE-migration-method-21

トークなどが昔の分まで残っていることを確認してください。

Windows-LINE-migration-method-22

 

注意

ここで示した方法で古いPCから新しいPCへ、クリーンインストールする前の環境からクリーンインストールした環境へ、Windows版LINEをそのまま移行できます。

ただ、手順を見てもらえば分かるように認証を必要としません。ここで説明した手順ではログアウトしてから移行していますが、ログアウトしなければログインした状態で移行されます。

データベース自体は暗号化されていますが、ログインできれば環境に依存せずトークを読めます。

これの意味することは……

移行に使用した「NAVER.LINEwin8_8ptj331gd3tyt.zip」は必ず消去してください。

他人にPCからデータベースを引き抜かれないように十分に注意してください。

 

まとめ

メインのPCにWindows 10 バージョン1903をクリーンインストールしたのですが、Windows版LINEを移行するのに困っていました。試行錯誤した結果がこの方法です。

セキュリティ面に問題がありますが、暗号化にPC固有情報を使うようになったら、この方法は使えなくなります。

「4Kは暗い」の真実、騙された利用者はどうすればよいのか

$
0
0

「4K 暗い」で検索するといろいろと出てくるように、昨年末のBS4K放送が始まってから4Kの闇が深刻化しています。

ここでは2つの問題点と今後の対処策について説明します。

「4K 暗い」の問題

「4K 暗い」で検索すると4Kチューナーを買った利用者からの問題提起と、その対策が見つかります。

HDMIケーブルを変えたら改善したとか、4Kチューナーのモードを変えたら直ったとか、輝度調節で改善したとか。

まず、「4K 暗い」の意味は、

4K-Broadcast-Dark-Display-Problem-01

ということです。

BS4K放送は始まったばかりなので4Kで製作された番組が少なく、2Kで製作された番組を4K放送で放送していることに問題があります。

問題を重要視した朝日新聞が独自に、放送業界、テレビメーカーに取材し、BS4K放送にまつわる闇を有料会員限定記事として公開しています。

BS4K放送を見るための機器は非常に高価なものです。間違った選択をしないために980円払ってでも、ぜひ、読んでおいてください。

また、既にBS4K機器を購入された方も、何故、間違った選択をしてしまったのか、買い替えるときに、再度、間違った選択をしないように読んでおいた方がよいでしょう。

ここでは、技術的に2つの問題点について説明します。

 

(1)4Kテレビには2種類あるという問題

3Dテレビに失敗したテレビ業界は次の目玉として4Kテレビを市場に送り出しました。

ソニーが初の4K BRAVIAを発売したのが2012年11月23日です。

ところが、外部から4K解像度の映像を入力するためのHDMI 2.0の規格が決まったのは2013年9月4日です。そのため後から基板交換を行うことになりました。

このように製品が発売になっても規格が後追いで決まる状況は続いています。

後追いで決まった規格で大きな問題は「HDR」対応です。

「HDR」とは「High Dynamic Range」の略です。

2K映像などは「SDR」「Standard Dynamic Range」と呼ばれ、黒から白までの明るさの変化を8bit=256階調で表現しています。これは人が実際に目で見る明るさの変化よりも荒くなっています。

そのため暗い部分は黒くつぶれてハッキリせず、明るい部分は白飛びして見分けがつかなくなります。

この階調表現を8Bit=256階調から10bit=1024階調に拡張したものが「HDR10」という規格です。

「HDR10」という規格は2015年に決まったので、それまでに相当数の「HDR」未対応4Kテレビが販売されていることになります。

 

では何が問題かというと、「HDR10」に対応していない4Kテレビは従来の2Kテレビと同じ液晶パネルで単に解像度を4Kにしただけなので、最大輝度、すなわち明るさは2Kテレビと大きく変わらないのです。

ところが「HDR10」に対応した4Kテレビは広い階調表現を実現するために、より明るい液晶パネルまたは有機ELパネルを使用しています。

 

自分の4Kテレビが「HDR」に対応しているかどうかは、取扱説明書に「HDR」という文字があるかどうか、または、「機種名 HDR」で検索してみるとよいでしょう。

 

「HDR」に対応していない機種にBS4Kチューナーを接続した場合、暗くアップコンバートされた2K番組が、より暗く見えてしまうことになります。

 

スポンサーリンク

(2)放送局でのアップコンバートの問題

BS4K放送は始まったばかりで、BS4K放送専用の4K番組はまだまだ少ない状態です。

だからといって、それ以外の時間は放送を休止するわけにもいかないため、2K番組を4K放送用にアップコンバートして放送しています。

2K番組を2K放送で放送する場合、放送局からは100nitsという明るさで送られてきます。

4K-Broadcast-Dark-Display-Problem-02

ところが、家庭の明るい部屋で見た場合、100nitsという明るさでは視認される明るさは暗過ぎるので、テレビが表示できる最大輝度に合わせて変換表示しています。

 

では、4K放送の場合はどうかというと、4K番組は前項で説明した「HDR」に対応しているため1000nitsという明るさで作られ、そのまま1000nitsという明るさで放送されます。

4K-Broadcast-Dark-Display-Problem-03

一方、2K番組は4K放送にアップコンバートされるときに明るさも約200nitsに変換されます。「1000nitsに変換すればよいのでは」と思われるかもしれませんが、これは放送規格とのことで変更できないそうです。(ただし、放送規格を決めている方は強制力はないと言っており、責任の擦り付け合いが起きています)

これを家庭用のBS4Kチューナーで受信して4Kテレビで見ると、2K番組を2Kチューナーで受信して見るよりも暗くなってしまいます。

4K-Broadcast-Dark-Display-Problem-04

それならば2Kチューナーで受信したときのように変換すればよいと思われるかもしれませんが、BS4K放送では4K番組と、4Kにアップコンバートした2K番組が放送されています。

4K-Broadcast-Dark-Display-Problem-05

2K番組に合わせて明るさを上げてしまうと4K番組は白飛びしてしまい、4K番組のHDRが活かせなくなってしまいます。

 

現状で販売されている機種での解決策は無し

「HDR」に対応していない古い4Kテレビは、最大輝度を上げることは修理などでは不可能ですので、4Kテレビ自体の買い替えが必要になります。

「HDR」に対応した明るい4Kテレビは、差が少ないとはいえ2K番組は放送局から放送される時点で暗くアップコンバートされているため、4K番組のことも考慮するとあまり輝度を上げることもできません。

したがってこの問題は、現時点で販売されているBS4Kチューナー、BS4Kチューナー内蔵4Kテレビ、BS4Kチューナー内蔵ブルーレイレコーダーなど、どの機種でも解決できない問題です。

 

ただし、朝日新聞DIGITALの記事が指摘するように4Kテレビの最大輝度をメーカーが公表しないという点については、パソコン用のディスプレイを使うことで解決できます。

パソコンのHDR規格は4Kテレビより厳格に規定されており、必要とされる最大輝度でレベル分けされています。

パソコン用ですがテストツールも配信されています。

必要とされる1000nitsは1000cdであり、規格でいうとハイエンドの「DisplayHDR 1000」となります。既に製品も販売されています。

(Amazon)

これにBS4Kチューナーを接続すれば輝度の問題は解決できます。しかし、放送局から送られてくる暗い映像の問題は残ります。

 

最善策は自動調整機能の付いた4Kテレビに買い替えること

今回の4K放送で放送される2K番組が暗く見えるという問題は、放送規格上しかたないことです。

しかし、この問題が明らかになったことでメーカーの努力次第では解決は可能です。

BS4Kチューナーが4K番組なのか2K番組をアップコンバートした番組なのかを見極めて、番組ごとに明るさを自動調整すればよいのです。

4K-Broadcast-Dark-Display-Problem-06

受信側で明るさを調整することは2Kチューナーでやっているのですから、番組の判別さえできれば可能でしょう。番組表を受信しているのですから映像信号以外にも判別情報はあるはずです。

 

そもそも

私はパイオニアのプラズマTVを買う時に失敗したことがあります。

BSデジタル放送が始まったばかりだったのですが、ブラウン管テレビの調子が悪く、石丸電気のお得意様特別販売会でプラズマテレビが気に入って買ってしまいました。

ところが、BSデジタル放送はバグが多く何度もパイオニアのサービスマンに来てもらい修理してもらうことになりました。

ある時はテレビをつけると最初に必ずスカパーが映るようになり、パイオニアでも原因が分からず調べてもらったところ、一度でもスカパーを契約すると、解約してもスカパーを最初に映す仕組みがB-CASカードにあったそうです。結局、ファームの修正で対処してもらえました。

BSデジタルが安定した後は、地上デジタルが始まりましたが、地デジチューナーは内蔵されていませんでした。その上、HDMI規格が決まる1年前だったので、以後、D端子で機器をつなぐことになりました。

 

新しい放送や、新しい規格が決まる前にテレビを購入して痛い目を見ましたので、4Kテレビは慎重に状況を見ていました。

メーカーや量販店はノリノリで4Kテレビを売っていますし、買う方も買う方で、こんな危ない製品をどうして買うのかと不思議でした。

今回の問題は、あえて言わせてもらえば、

「そもそも、販売店の口車に乗って4KテレビやBS4Kチューナーを買う方がどうかしている」

と。

まだまだ、4Kテレビは高価なものなのでホイホイ買い替えられないなら、まだ買う時期ではありません。

 

私もBSデジタル放送のLSI開発に携わっていたので第1世代にはバグが多いことは重々承知しています。なので、現状は第2世代のBS4Kチューナー内蔵テレビが出るのを待っている状態です。

 

結局、どうすればよいのか

BS4K放送を見たい場合のタイプ別にまとめます。

 

まだ、4Kテレビを買っていない場合

2K番組の暗さが気になる場合は、販売店で「BS4K放送で地デジかBSデジタルと同じ番組をやっているNHK以外のチャネルを見せてください」と言って視聴してみてください。

また増税前に買いたい場合は、駆け込み需要を狙ったセールが開催されるでしょうから、それを狙ってください。ただし、ここで説明した問題があることを理解したうえで買うようにしてください。

一般紙で取り上げられましたのでメーカーとしても対策しないわけにはいきません。

増税後でもオリンピック需要はありますので、それまでには対策してくるでしょうから、急がないならそれまで待ってください。

 

初期の「HDR」未対応4Kテレビを買った場合

BS4Kチューナーは買わないで、2K番組も明るく見えるBS4Kチューナー内蔵4Kテレビに買い替えてください。

BS4Kチューナーを買ってもBS4K放送を見れるだけと思ってください。

HDRに対応していないため4K放送も感動するような画質では見れません。

買い替える場合は、できるだけ早く4Kテレビは処分してください。BS4Kチューナーを内蔵していない4Kテレビは早く売却しないとゴミでしかなくなります。

 

BS4Kチューナーを買った場合

2K番組も明るく見えるBS4Kチューナー内蔵4Kテレビへの買い替えを検討してください。

4KテレビがHDRに対応していれば、4K番組やUHD BDなどは実力通りの高画質で見ることができますが、2K番組が暗いことの解決策は買い替えしかありません。

買い替える場合は、できるだけ早く4Kテレビは処分してください。

HDRに対応していれば多少は高く買い取ってもらえますが、第2世代のBS4KチューナーLSIが出て来ると、BS4Kチューナー内蔵テレビが急激に安くなるため、BS4Kチューナーを内蔵していないと売却価値が極端に下がります。

 

BS4Kチューナー内蔵4Kテレビを買った場合

2K番組が暗いことは諦めて、2K番組は2K放送で見てください。

2K番組も明るく見えるBS4Kチューナー内蔵4Kテレビに買い替える手もありますが、BS4Kチューナー内蔵4Kテレビは当面価値は下がりませんので、何かしら大きな機能向上があったときに買い替えればよいでしょう。

見込みは薄いですがファームの改良により対策される機種もあるかもしれません。

 

オリンピックの4K録画

最後に、4K録画について記しておきます。

BS4KチューナーまたはBS4Kチューナー内蔵4Kテレビは外付けHDDを接続することで4K放送を録画できます。

しかし、オリンピックなどメディアに保存しておきたい場合、BDXLへの書き出しができるBS4Kチューナー内蔵BDレコーダーが必要になります。

現状、PanasonicとSharpから発売されていますが記録したBDXLの互換性がありません。

今後、調整されるでしょうが見極めのタイミングとしては、SonyからのBS4Kチューナー内蔵BDレコーダーの発売をモニターすればよいでしょう。

どうもSonyは統一、または互換性が保証されるまで発売する気が無いようです。

 

まとめ

今回の問題は、放送局は問題となることを知りながらメーカーに開示しなかったこと、メーカーは問題を確認せずに販売したこと、利用者は新しい放送規格にはリスクがあることを理解せず購入してしまったこと、それぞれの立場での問題が絡み合っています。

結論としては手を出してしまった人は諦めるしかなく、まだ手を出していない人は状況が改善するまで手を出すべきではないということです。

商売の基本は誤認させること。今後は必要になるもの、先が保証されているものと誤認させられ買わされます。4Kテレビなど高価なものは店員の言葉だけでなく、スマホで「<製品名> 評判」などと検索して、評判を調べてから購入するようにしてください。

Windows 10 バージョン1903の「予約済み記憶域」を削除する方法

$
0
0

Windows 10 バージョン1903から「予約済み記憶域」という一部のユーザーにとっては迷惑な機能が搭載されました。

SSD容量が有り余っている人には関係ありませんが、タブレットPCやスティックPCで万年容量不足で困っている人はここで説明する方法で削除することができます。

クリーンインストールしたら、いつの間にかCドライブが容量不足に

SoftEther VPN Server用のPCをWindows 10 バージョン1903にアップデートしてから調子が悪いのでクリーンインストールすることにしました。

クリーンインストール自体は問題なく完了して、SoftEther VPN Serverも稼働しています。しかし、アップデート後に発生していた問題は解決せず、いろいろと調べていました。

調べているうちに、ふと気付いたら、このようにCドライブが空き容量不足で赤く表示されていました。もちろん、クリーンインストールした直後は十分な空き容量がありました。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-01

そういえばWindows 10 バージョン1903から7GBが余分に確保されるという話を聞いていたことを思い出しました。

確認してみると案の定「予約済み記憶域」というものにストレージが食われたため空き容量が無くなったことが分かりました。

 

Windows 10 バージョン1903で搭載された「予約済み記憶域」

「予約済み記憶域」とはWindows 10 Insider Preview Build 18312から搭載された機能で、そのままWindows 10 バージョン1903に標準搭載されました。

「予約済み記憶域」の詳細についてはこちらで説明されています。

 

要点をまとめると「予約済み記憶域」とは、

  • Windows 10を安定稼働させるために確保される、一般のアプリからは使えないストレージ領域
  • サイズは約7GB
  • 更新プログラム、アプリ、一時ファイル、システムキャッシュなどで使用される
  • Windows 10 バージョン1903がプリインストールされたPC、またはWindows 10 バージョン1903をクリーンインストールしたPCで有効となっている
  • Windows 10 バージョン1903にアップデートしたPCは現状では無効になっている

アップデートしたPCでは無効なので、多くのPCは現時点では影響を受けません。

メーカー製PCなど多くのPCでは、搭載されているストレージをCドライブ単体で使っています。そのため、ユーザーがインストールしたアプリやメール、各種ドキュメントで知らぬ間にストレージはいっぱいになり、Windows 10の更新プログラムなどが適用できなくなることがあります。

このような事態にならないように予めWindows 10が専用に使用するワークエリアとして確保するのが「予約済み記憶域」です。

しかし「予約済み記憶域」はストレージの空き容量に関係なく確保されます。

ストレージに十分な余裕があるPCなら問題無いのですが、搭載されているストレージが少なく、どうにかWindows 10とアプリを動作させている状態で、いきなり7GBも確保されると非常に困ります。

 

毎度のことですが、先のリンクの記事には、

Our goal is to improve the day-to-day function of your PC by ensuring critical OS functions always have access to disk space.

 

「私たちの目標は、重要なOS機能が常にディスク領域にアクセスできるようにすることで、PCの日常機能を改善することです。」(Google翻訳)

とあります。MicrosoftはOSのメーカーなので当然の主張かもしれませんが、「予約済み記憶域」を確保することでアプリが使えなくなっては本末転倒だと思うのですが。

 

「予約済み記憶域」が確保されているかの確認方法

現時点では「予約済み記憶域」はWindows 10 バージョン1903がプリインストールされたPCとWindows 10 バージョン1903をクリーンインストールしたPCで有効に設定されています。

現時点ではというのはアップデートしたPCでも必要なパラメーターはレジストリに設定されているため、いつ有効にされるか分からないためです。

 

「予約済み記憶域」が確保されているかは「設定」アプリを起動して「システム」「ストレージ」でCドライブ(C:)を見ます。

Cドライブ(C:)の下のカテゴリ毎の使用状況に「システムと予約済み」が表示されていない場合は「表示するカテゴリを増やす」をクリックします。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-02

「システムと予約済み」が表示されたらクリックします。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-03

確保されていれば「予約済み記憶域」という項目に現状で確保されているサイズが表示されます。

通常はどんなPCでも約「7GB」が確保されます。

Windows 10 バージョン1903がリリースされる前に騒がれていた「7GB」とは「予約済み記憶域」のサイズのことです。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-04

 

「予約済み記憶域」はどこに確保されているのか

アプリが使えないのは困るので「予約済み記憶域」を削除するために、どこかに7GB程度のファイルが確保されているのかと探したのですが見つかりませんでした。

回復パーティションが余分に確保されるとの説もありましたが、Windows 10 バージョン1903ではパーティション構成に変更は無く、回復パーティションも30MBしか増えていません。

同様の疑問を持った方が探した結果、NTFSの「予約クラスター」として確保されているとのことです。

そのため単純に削除することはできません。

 

「予約済み記憶域」を削除する手順

NTFSの予約クラスターを直接操作するのではなく「予約済み記憶域」を制御しているプロセスに指示を出すことで削除させます。

「予約済み記憶域」はレジストリに設定されたパラメーターに従って確保されます。そのパラメーターを書き換えることで「予約済み記憶域」の確保をやめさせます。

手順はこちらで説明されていますが、ここでは少し手順を変えます。

なお、検索で見つかる情報にあるとおり、レジストリの「SippedWithReserves」という値を「1」にすることで有効化、「0」にすることで無効化はできるのですが、一度作成された「予約済み記憶域」は解放されません。

一度確保された「予約済み記憶域」を削除するには、他のレジストリ値も合わせて変更する必要があります。

 

1.現状のレジストリをバックアップ

「予約済み記憶域」のパラメーターはある程度は決まっているようですが、PCによって違う部分もあるため、自分のPCのレジストリのバックアップを作成しておきます。

 

キーボードの[Windows]+[R]で「ファイル名を指定して実行」を開き、名前に「regedit」と入力して「OK」をクリックしてレジストリエディターを起動します。

「ユーザーアカウント制御」が表示されるので「はい」をクリックして進めます。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-05

左側で、

  • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\ReserveManager

を選択した状態でメニューの「ファイル」「エクスポート」から保存します。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-06

保存場所とファイル名は任意で構いませんが「エクスポート範囲」は既定で選択されている「選択された部分」となっていることを確認してから保存してください。

保存したファイルの拡張子は「reg」となります。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-07

 

2.「予約済み記憶域」設定ファイルをダウンロード

こちらのファイルをダウンロードします。

ダウンロードした「Reserved-Storage-Setting-v1.zip」を選択してエクスプローラーのリボンまたは右クリックのメニューから「プロパティ」をクリックして「プロパティ」を表示します。

「セキュリティ」部分の「許可する」にチェックを入れて「適用」をクリックします。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-08

「セキュリティ」部分が消えたことを確認したら「OK」をクリックして「プロパティ」を閉じます。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-09

 

3.「予約済み記憶域」のレジストリを書き換え

ダウンロードした「Reserved-Storage-Setting-v1.zip」を任意のフォルダーに展開します。

展開すると2つのファイルがありますので「Disable-Reserved-Storage-v1.reg」をダブルクリックします。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-10

「ユーザーアカウント制御」が表示されますので「はい」をクリックします。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-11

レジストリの変更についての警告が表示されますので「はい」をクリックします。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-12

レジストリが変更されたと表示されますので「OK」をクリックして閉じます。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-13

 

4.「予約済み記憶域」の削除

再起動すると「予約済み記憶域」が消えるはずですが、消えない場合は次の操作を行ってみてください。

「設定」アプリの「システム」「ストレージ」で「ストレージセンサーを構成するか、今すぐ実行する」をクリックします。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-14

「ごみ箱」と「ダウンロード」フォルダーの削除についての設定に問題がある場合は変更して、「今すぐ空き容量を増やす」という部分の「今すぐクリーンアップ」をクリックします。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-15

クリーンアップが実行され、完了すると「今すぐクリーンアップ」ボタンの右側にチェックが表示されます。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-16

左上の「←」で前の画面に戻り、「システムと予約済み」をクリックして、

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-17

「予約済み記憶域」が消えていることを確認します。

Windows10-v1903-remove-Reserved-Storage-18

 

「予約済み記憶域」が有効な状態に戻す手順

バックアップしたレジストリファイルをダブルクリックして読み込むことで「予約済み記憶域」が有効な状態に戻すことができます。

バックアップしたファイルが見つからない場合はダウンロードした「Reserved-Storage-Setting-v1.zip」を展開した2つのファイルの中の「Enable-Reserved-Storage-v1.reg」をバックアップしたファイルの代わりに読み込みます。

PCごとに「HardReserveAdjustment」の値が異なるため、できるだけバックアップしたレジストリファイルを使用してください。

「予約済み記憶域」はすぐに確保されるのではなく、更新プログラムのダウンロードなどが行われると徐々に増えていきます。

 

「予約済み記憶域」は問題となるのか

SSDの価格は急激に下がりました。自作PCでは240GB以上を搭載するのが一般的です。メーカー製PCでも極端に安価なPC以外は120GB以上を搭載しています。

また、アップデートしたPC、すなわち既にユーザーのデーターが蓄積されたPCでは「予約済み記憶域」は有効にされません。

このような状況でWindows 10が7GB程度を余分に確保したとしても問題とはならないでしょう。

問題となるのはギリギリの容量で使っている、32GBや64GB程度のストレージしか搭載されていないタブレットPCやスティックPCでしょう。

 

「予約済み記憶域」は、うっかりストレージを使い過ぎてしまう人にとっては有用な機能です。

そしてMicrosoftは常にPCのストレージサイズも監視しています。7GBという容量を確保できそうならアップデートしたPCでも「予約済み記憶域」を有効にしてくる可能性があります。

その場合、大型アップデートでは7GBとは別に従来通りの空き容量を要求される可能性があり、アップデートに失敗する可能性もでてきます。

 

現時点では「予約済み記憶域」が有効となっているPCが少なく、問題とはなっていませんが、今後の大型アップデートで問題が顕在化する可能性はあります。

 

まとめ

Windows 10の最低システム要件のストレージサイズは64ビット版で32GBですが、Windows 10 バージョン1903から導入された「予約済み記憶域」によりプラス7GB必要となりました。

いよいよ、ストレージの少ないPCは買い替えを考えなければならないでしょう。

Windows 10 バージョン1909が完成、一般配信は11月の見込み

$
0
0

Windows 10 バージョン1909が完成したとのことです。

November 2019 Updateという名前から分かるように、リリースは11月と思われます。

Windows 10 バージョン1909

Windows 10 バージョン1909、別名November 2019 Updateが完成したとのことです。

Windows10-v1909-build-18363-418-completed-05

Windows 10 バージョン1909のビルド番号は18363.418ですが、10月の累積更新プログラムを適用したWindows 10 バージョン1903のビルド番号は18362.418です。

Windows 10 バージョン1909はWindows 10 バージョン1903とビルド番号の整数部分が1違うだけだということから推測される通り大きな変更はありません。

そしてビルド番号の小数点以下が同じなのは累積更新プログラムが共通だからです。この意味はあとで説明します。

 

Windows 10 バージョン1909の新機能

Windows 10 バージョン1909の新機能についてはこちらで説明されています。

この中で一般ユーザーに関係のありそうなものについて説明します。

 

スポンサーリンク

デジタルアシスタントの権限の変更

既にCortana以外にAlexaなどいくつかのデジタルアシスタントがリリースされていますが、あくまでも一般アプリとしての扱いなのでPCがロックされていると使用できません。

Windows 10 バージョン1909からはこの制限を排してロック画面からも使えるようになります。

 

予定入力の簡易化

タスクバー右下の日付と時刻が表示されている部分をクリックすると時刻と今月のカレンダーが表示されます。

Windows 10 バージョン1909では、ここから直接予定を入力できるようになります。

Windows10-v1909-build-18363-418-completed-06

確かに予定表アプリを起動して予定を入力するよりは速くなりますが、予定表アプリを起動するのも煩わしいと感じるような人なら、予定表アプリを開きっぱなしにしていると思うのですが。

タスクバーへのPeapleボタンの配置といい、何かずれている気がします。

 

スタートメニューのナビゲーションアイコン説明の自動表示

スタートメニューの左に縦に並んだアイコンが何を表しているのか分からない人もいるでしょう。

その場合、従来はそれらのアイコンにマウスカーソルを合わせて数秒待つことで表示される説明を見るか、上部の3本線のアイコンをクリックして説明を表示させる必要がありました。

Windows10-v1909-build-18363-418-completed-08

Windows 10 バージョン1909では左に並んだアイコンにマウスカーソルを合わせると3本線アイコンをクリックしたときと同様の表示が即座に表示されるようになります。

Windows10-v1909-build-18363-418-completed-07

これはWindows 10 バージョン1909の新機能なのですが、最新のWindows 10 バージョン1903をクリーンインストールすると、この機能が既に実装されていました。

 

通知表示例の明示

「設定」アプリの「システム」「通知とアクション」には一度でも通知を行ったアプリが一覧で表示されます。

このアプリをクリックして表示される画面でどのように通知させるかを設定しますが、これまでは言葉で説明された選択肢を選ぶものでした。

Windows10-v1909-build-18363-418-completed-09

Windows 10 バージョン1909からは画像による分かりやすいものに変更されます。

Windows10-v1909-build-18363-418-completed-10

こちらはiPhoneの通知の設定画面ですが、これを真似たようです。

 

Windows10-v1909-build-18363-418-completed-11

 

その他

その他には通知に関する改善、特定のCPUを搭載したPCでのコアの使用効率の改善、電力効率の改善などです。

 

Windows 10 バージョン1909にアップデートするには

時期が来ればWindows 10 バージョン1909に自動的にアップデートされます。

しかし、現時点で早期に試してみたい場合はWindows Insider Programに参加する必要があります。

 

Windows 10 バージョン1909とWindows 10 バージョン1903は、同じ累積更新プログラムを適用した場合、内部的にはほぼ同じです。

違いはWindows 10 バージョン1909の新機能が有効にされているかどうかです。

Windows 10 Insider PreviewのSlow ringで評価していたのですが、こちらでは機能は追加されるのですがWindows 10 バージョン1909にはなりませんでした。

そのため別の方法で試した結果、現状ではWindows 10 バージョン1903に最新の更新プログラムをすべて適用してビルド18362.418以降にした後、Windows 10 Insider Previewの「Release Preview ring」に参加する方法が確実です。

クリーンインストールする場合は最新のメディア作成ツールでインストールメディアを作成してください。メディア作成ツールも作成されるインストールメディアも更新されています。

 

Windows 10 バージョン1903に最新の更新プログラムを適用した後、「更新とセキュリティ」の「Windows Insider Program」からWindows Insider Programに参加します。

参加するringを聞いてきますので、必ず「Release Preview」を選択してください。

Windows10-v1909-build-18363-418-completed-01

「Release Preview ring」に参加後「Windows Update」で「更新プログラムのチェック」をクリックすると「Windows 10 バージョン1909の機能更新プログラム」が表示されるので「更新プログラムのチェック」か「今すぐダウンロードしてインストールする」をクリックしてインストールします。

Windows10-v1909-build-18363-418-completed-02

再起動を要求されるので「今すぐ再起動する」をクリックして再起動します。

Windows10-v1909-build-18363-418-completed-04

更新が終わるとWindows 10 バージョン1909になります。

「Windows 10 バージョン1909の機能更新プログラム」の適用にかかる時間は通常の累積更新プログラムより短いくらいです。

Windows10-v1909-build-18363-418-completed-05

 

Windows 10 バージョン1909にアップデートすべきか

こちらで説明したようにWindows 10 バージョン1903以降では、次のバージョンへの更新プログラムは累積更新プログラムに混入されています。

したがって、アップデートすべきかどうかではなく新機能を有効にするかどうかということになります。

そして有効にするかどうかはユーザーが決めるものではなくMicrosoftが状況に合わせて有効にすると決めたPCに有効にするための更新プログラムを配信してきます。

Windows 10 Pro バージョン1903ならグループポリシーで延期は可能ですが、Windows 10 バージョン1909については変更が少ないので適用してサポート期限を更新しておいた方がよいでしょう。

 

Windows 10 バージョン1903以前のバージョンについては従来通り互換性の問題、周辺機器の問題などでアップデートをブロックしたい場合にWindows 10 Homeではイレギュラーな対応が必要となります。

 

まとめ

Windows 10 バージョン1909はバージョン1903から大きな変更はありません。Windows 10 バージョン1903を使っているならアップデートしてしまった方がよいでしょう。

一方バージョン1903以前のバージョン、特にWindows 10 バージョン1809は、サポート終了まで残り僅かなため重点的なアップデート対象となるでしょうから注意してください。

iPadで使えるマウスとは?選択上の注意点

$
0
0

ご存知のようにiPadではマウスが使えます。

ここでは、iPadでマウスを使う場合の選定方法と設定について説明します。

iPadOS 13

iPadはスマートフォンに比べて大きな画面でありパソコンと同じようなアプリも余裕をもって使えるため「マウスが使えれば」と思うことが多々あります。

そのような要望をかなえるため特殊なマウスも発売されました。ただしiOSがマウスを認識しないためペンやキーボードと認識させてアプリ側で対処する必要がありました。

そのため、対応アプリ、特に要望が多かったリモートデスクトップアプリでしか利用できませんでした。

しかし、2019年9月25日に配信が開始されたiPadOS 13.1からアクセシビリティ用のデバイスとしてですが正式にマウスがサポートされました。

iPadで使うMicrosoft Officeやリモートデスクトップでのパソコン操作が格段にやり易くなります。

もちろん従来から使えている外付けのBluetooth(Ver.2.1以上)接続キーボードも同時に使えます。

また、iPadを使ったプレゼンなどでも別途レーザーポインターなどを使わず、大きなポインターで明確に指し示して説明することができるようになります。

 

ここでは、iPadOSでマウスを使うにあたっての注意点などを説明します。

 

マウスの選定

現在販売されているマウスは、その接続方法で大まかに3種類に分類できます。(PS2マウスやゲーム機用マウスなど特殊なものは除きます)

  • 有線接続USBマウス
  • 2.4GHz無線接続ワイヤレスマウス
  • Bluetooth接続ワイヤレスマウス

これらはすべてiPadで使えます。

以下、順に説明しますが、第3世代iPad Proで動作確認しているため、他のiPadでは使えない可能性もあります。また、iPadOSにアップデートできないiPadではマウスはつかえません。

 

スポンサーリンク

有線接続USBマウス

有線接続のUSBマウスの場合、コネクターはUSB Type-AまたはMicroUSBですので、第3世代iPad Proの場合はUSB Type-C、それ以外の機種ではLightningコネクターへの変換コネクターまたは変換ケーブルが必要です。

USB Type-AからUSB Type-Cへの変換コネクターはこのようなものです。

(Amazon)

100円ショップでも売っています。

iPadOS-with-mouse-16

USB Type-AからLightningコネクターへの変換ケーブルはこのようなものなどが販売されています。

(Amazon)

これらを使って有線接続USBマウスを接続しますが、iPadには接続された旨の表示はされません。

 

2.4GHz無線接続ワイヤレスマウス

2.4GHz無線でなくても構いませんがUSB接続の受信機とマウスがセットになったものです。USB Type-Cへの変換コネクターが付属するものもあるようです。

(Amazon)

USB接続の受信機を上記で説明した変換コネクターまたは変換ケーブルで接続しますが、やはりiPadにはマウスが接続された旨の表示はされません。

 

Bluetooth接続ワイヤレスマウス

上記の2種類のマウスはUSBコネクターがiPadから出っ張ってしまい邪魔なので、誰もがBluetoothマウスを使いたいと思うでしょう。私もそう思いました。

しかし、Bluetoothマウスを使うには2つの問題があります。

ひとつはマウスがBluetooth Ver.4.0以上の規格に対応している必要があります。例えばこのような製品です。

(Amazon)

現在販売されている殆どのBluetooth接続ワイヤレスマウスはBluetooth Ver.3.0対応の製品です。一昔前の製品だとBluetooth Ver.2.1対応の製品です。

これらのBluetooth接続ワイヤレスマウスはiPadのBluetoothでは検出されずペアリングすることができません。

実際にBluetooth Ver.2.1対応の「Microsoft Sculpt Comfort Mouse」とBluetooth Ver.3.0対応の「ELECOM 静音Bluetoothマウス(IR LED 3ボタン)(M-BT15BRSWH)」で確認しましたがペアリングできませんでした。

しかし、Bluetooth Ver.4.0対応の「Microsoft Surface Precision Mouse」ではペアリングして使うことができました。

 

もうひとつの問題は使うたびにペアリングが必要だということです。

「Microsoft Surface Precision Mouse」は使えたのですが、使い終わってBluetoothの接続を切り、再度使おうとしても自動再接続されず手動接続しようとしてもこのような表示が出て接続できません。

iPadOS-with-mouse-04

仕方なくiPadでペアリングした「Microsoft Surface Precision Mouse」を削除して、再度ペアリングを行ってやっと使えるようになります。

これらの問題が苦とならないならBluetooth接続ワイヤレスマウスがよいでしょう。

 

iPadでマウスを使うための手順

使うマウスを決めたら以下の手順でマウスを使えるようにします。

 

マウスの接続

有線接続USBマウスの場合は変換コネクターまたは変換ケーブル経由でiPadに接続します。

iPadOS-with-mouse-17

2.4GHz無線接続ワイヤレスマウスの場合は変換コネクターまたは変換ケーブル経由で受信機を接続します。

iPadOS-with-mouse-18

Bluetooth接続ワイヤレスマウスの場合は「設定」アプリの「Bluetooth」を選択してBluetooth接続ワイヤレスマウスをペアリングモードにします。

Bluetooth接続ワイヤレスマウスが検出されたらタッチします。

iPadOS-with-mouse-01

「Bluetoothペアリングの要求」が表示されるので「ペアリング」をタッチします。

iPadOS-with-mouse-02

ペアリングが完了すると「接続済み」として登録されます。

iPadOS-with-mouse-03

なお、上記で説明したように再接続できない場合は「接続済み」の右の「(i)」をタッチして一度ペアリングを解除してから、再ペアリングを行ってください。

 

マウスポインタを表示させる設定

「設定」アプリの「アクセシビリティ」の「タッチ」をタッチします。

iPadOS-with-mouse-07

「AssistiveTouch」をタッチします。

iPadOS-with-mouse-08

「AssistiveTouch」のスイッチを

iPadOS-with-mouse-09

「ON」にします。

iPadOS-with-mouse-10

「ON」にすると「AssistiveTouch」のメニューボタンとマウスポインタが表示されます。

iPadOS-with-mouse-21

 

ボタン、ポインタのカスタマイズ

マウスの使用にあたってカスタマイズもできます。

マウスポインタは中心の点とそれを囲む半透明の領域、そして外側の円で構成されます。

マウスポインタの大きさを変更すると、中心の点の大きさと外側の円の幅は変わらず、半透明の領域の面積だけが変わります。

Windowsにおけるマウスポインタはとても小さな領域をクリックしなければならない場合が多く、iPadのマウスポインタとは相性がよくありません。

ここで説明する設定でマウスポインタの大きさを調節して、自分の使いやすい大きさにしてください。

小さくした方が使いやすい場合が多いですが、細かな点をクリックする場合は大きくして半透明の領域を増やした方が中心の点が見やすい場合もあります。

この設定は行わなくても構いませんが、どの項目で設定の変更ができるかは確認しておいてください。

 

マウスボタンのカスタマイズ

「設定」アプリの「アクセシビリティ」の「タッチ」の「AssistiveTouch」の「デバイス」をタッチします。

iPadOS-with-mouse-19

表示されているマウスの名前をタッチします。

iPadOS-with-mouse-11

ボタンとボタンの機能が表示されます。タッチすることでカスタマイズすることができます。

iPadOS-with-mouse-12

表示されているボタン名とマウスボタンとの対応は

  • ボタン1:左ボタン
  • ボタン2:右ボタン
  • ボタン3:ホイールボタン

となっています。

Safariで確認したところホイールも機能しますが、ホイールを回す方向と画面がスクロールする方向の対応がパソコンとは逆でした。

 

マウスポインタのカスタマイズ

「設定」アプリの「アクセシビリティ」の「タッチ」の「AssistiveTouch」の「ポインタのスタイル」をタッチします。

iPadOS-with-mouse-20

マウスポインタはグレーの円形ですが、円の大きさと周囲の色とポインタが自動的に消えるまでの時間を設定できます。

iPadOS-with-mouse-13

どのように変わるかはこちらの動画を見てください。

 

実際の動作例

マウスが使えるようにはなりましたが、それはあくまでiPadのアクセシビリティとしての機能です。すなわち「タッチ」の代わりの動作ですので小さな部分をポイントすることや右クリックなどは考慮されていません。

リモートデスクトップで使用した場合のムービーはこちらですが、ポイント先はグレーの円の中心のため、非常に見辛くなってしまいます。

この円形のポインタ形状は変更することはできません。あくまで「タッチ」の代わりということからでしょう。

右クリックは左クリックの長押しで代用します。リモートデスクトップではホイールは機能しません。

 

どのマウスがよいか

お勧めは「2.4GHz無線接続ワイヤレスマウス」です。

iPadから出っ張ってしまい邪魔ですが、受信機を接続すればすぐに使えるところがメリットです。

 

まとめ

Appleとしてはアクセシビリティ向上のためのデバイスとしてマウスを追加しただけということなのでしょう。

しかし、パソコンを使い慣れている者にとっては一気に使い勝手が向上する大進歩です。

ただし、Bluetooth接続については問題があるようです。Mac用のマウスなら問題ないのかもしれませんが確認はできていません。

 

SoftEther VPN ServerのL2TP/IPsecにおけるIPv6対応について

$
0
0

SoftEter VPN ServerにIPv6でL2TP/IPsec接続ができない問題の原因が判りました。

ここではその調査方法と結果について説明します。

IPv4ネットワーク混雑からIPv6への脱出と弊害

「インターネットが遅い」

これは数年前から誰もが感じている問題でしょう。

9,600baudのモデムを使ってパソコン通信を行っていた時代に比べればインターネット接続の速度は10万倍以上速くなっているにも関わらず、私たちは「遅い」と感じてしまいます。

理由は私たちが速いことに慣れてしまったことが大きいですが、それ以上により速い回線を契約させようと動画などの大容量コンテンツを主体とするサービスを広めてきたにもかかわらず回線の増強が追い付いていないためです。

そこで打開策として考えられたのが「IPv6というバイパス」を使うことでした。

実は混雑しているのはIPv4という従来からのプロトコルを使う回線だけで、新しいIPv6というプロトコルを使う回線は空いていたのです。

そこで回線業者側でIPv4⇒IPv6変換を行い、通信相手に到達する前にIPv6⇒IPv4変換を行うことで「IPv6というバイパス」を使えるような仕組みを作りました。

この恩恵は絶大で、それまでの遅さが嘘のように改善され快適なインターネット通信を行えるようになりました。

このようなサービスのひとつが「v6プラス」なわけなのですが何故か単純なIPv4⇔IPv6変換を行わず、複数の家庭でひとつのグローバルIPv4アドレスを共用させるサービスとしてしまいました。

詳しくは、こちらの記事を参照願います。

その結果、各家庭で利用できるポートが制限されて従来使えていた自宅サーバーサービスの一部が使えなくなりました。

SoftEther VPN ServerへのiPhoneやAndroidからのVPN接続もできなくなってしまいました。

 

本当にSoftEther VPN Serverとのモバイル通信はできないのか

「v6プラス」を有効にしたままiPhoneやAndroidでL2TP/IPsecによるVPN接続は諦めるしかありません。

しかし、IPv6ならば接続できる見込みはあるはずといろいろ調べていた時に、SoftEther VPN User Forumへの海外からの投稿でL2TPが使えているというものがありました。

そのためMVNOで唯一IPv6をサポートしているIIJmioを契約していろいろテストしてみたのですがやはりダメでした。

一度は諦めたのですが、最初から実環境の末端経由で調べなくても、もっとSoftEther VPN Serverに近いところから順に調べてみた方がよいと考えて再度調べてみました。

 

スポンサーリンク

SoftEther VPN ServerのIPv6サポート

SoftEther VPN ServerのL2TP/IPsecのIPv6サポートについて、SoftEther VPN User Forumに投稿がありサポートしていないとあります。

ただ、この回答には疑問があり、根拠が改版履歴だけなのですがL2TP/IPsecについてIPv6をサポートしているのかいないのか全く記載がありません。

また、SoftEther VPN Serverのマニュアルを見てもどの機能がIPv6をサポートしているのかが明記されておらず、基本的にIPv4とIPv6を区別していないように感じられます。

そのため、まずSoftEther VPN Serverパソコンが接続されているローカルネットワークからL2TP/IPsecの待ち受け状況を調べてみました。

 

まず、nslookupでグローバルIPv6アドレスを確認します。

次にnmapでSoftEther VPN ServerのIPv4ローカルアドレスについて500/udpと4500/dpを調べると開いていることが確認できます。

そしてnmapに「-6」でIPv6を指定し、nslookupで調べたIPv6アドレスについて500/udpと4500/udpを調べると開いていることが確認できます。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-01

このことからSoftEther VPN ServerはL2TP/IPsecをIPv4でもIPv6でも待ち受けていることが分かります。

 

iPhone、AndroidからのローカルVPN接続テスト

iPhoneやAndroidからSoftEther VPN ServerへのVPN接続はモバイル環境だけでなくローカルネットワークからも行えます。

IPv4接続をテストする場合は、こちらの記事のiOSでは「サーバ」に、Androidでは「サーバーアドレス」に「設定シート」の「6.SoftEther VPN Server パソコンIPアドレス」を入力します。

実際に試してみる場合は、既存の設定を書き換えずテスト用に新しい接続設定を追加した方が良いでしょう。

SoftEther VPN Serverが正しく構築できていればiPhoneからもAndroidからもIPv4によるVPN接続ができます。

次にIPv6接続をテストする場合は「6.SoftEther VPN Server パソコンIPアドレス」の代わりに上記でnslookupで確認したIPv6アドレスを入力します。

この接続設定を使ってiOS 13.1のiPhoneおよびAndroid ver.7のタブレットから接続してみたのですが、接続できませんでした。

この時、SoftEther VPN ServerパソコンでMicrosoft Network Monitor 3.4を使ってパケットを確認してみたのですが、iPhoneとAndroidからはパケット自体が届いていませんでした。

iOSおよびAndroidでIPv6アドレスが認識されないのではと思われるかもしれませんが、iOSの別のVPN接続方法であるIKEv2によるIPv6ネットワークでの接続事例があるため、IPv6アドレスが認識されないということはないようです。

 

パソコンからのローカルVPN接続テスト

SoftEther VPN ServerのIPv6におけるL2TP/IPsec用のポートは開いている。しかし、iPhoneやAndroidからは接続できない。

このような状況からSoftEther VPN ServerのIPv6におけるL2TP/IPsecが機能していない可能性があるためWindows 10パソコンから接続してみることにしました。

SoftEther VPN Serverパソコンと同じローカルネットワークに接続されたWindows 10パソコンで以下の操作を行います。

 

接続の作成

「コントロールパネル」「ネットワークとインターネット」「ネットワークと共有センター」を開きます。

「ネットワーク設定の変更」の「新しい接続またはネットワークのセットアップ」をクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-02

「職場に接続します」を選択して「次へ」をクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-03

「インターネット接続(VPN)を使用します」をクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-04

「インターネットアドレス」に「設定シート」の「6.SoftEther VPN Server パソコンIPアドレス」を入力し、「接続先の名称」はここでは「ローカルVPN 接続(IPv4)」と入力して「作成」をクリックします。

作成が完了しても何も表示されずウィンドウが閉じるだけです。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-05

同様にIPv6の接続も作成します。

再度「ネットワーク設定の変更」の「新しい接続またはネットワークのセットアップ」をクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-06

「職場に接続します」を選択して「次へ」をクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-07

既に作成された「ローカルVPN 接続(IPv4)」がありますが「いいえ、新しい接続を作成します」を選択して「次へ」をクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-08

「インターネット接続(VPN)を使用します」をクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-09

「インターネットアドレス」にnslookupで調べたIPv6アドレスを入力し、「接続先の名称」はここでは「ローカルVPN 接続(IPv6)」を入力して「作成」をクリックします。

SoftEther VPN ServerのIPv6アドレスは一時アドレスを使用するため頻繁に変わります。nslookupで調べてから時間が経っている場合は調べなおした方がよいでしょう。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-10

「ネットワークと共有センター」の左側の「アダプターの設定の変更」をクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-11

作成した接続が表示されますので、まず「ローカルVPN 接続(IPv4)」を右クリックして表示されたメニューから「プロパティ」をクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-12

「セキュリティ」タブをクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-13

「VPNの種類」は「IPsecを利用したレイヤー2トンネリングプロトコル(L2TP/IPsec)」を、「データの暗号化」は「暗号化が必要(サーバーが拒否する場合は切断します)」を選択します。

「認証」は「次のプロトコルを許可します」を選択して「Microsoft CHAP Version 2(MS-CHAP v2)」にチェックを入れます。

次に「詳細設定」をクリックして、

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-14

「認証に事前共有キーを使う」を選択して「キー」に「設定シート」の「11.IPsec事前共有鍵」を入力して「OK」をクリックします。

「プロパティ」も閉じます。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-15

「キー」は保存されない場合があるので、後述のテストで接続に失敗する場合は「キー」が空欄になっていないか確認してください。

 

同じ様に「ローカルVPN 接続(IPv6)」を右クリックして表示されたメニューから「プロパティ」をクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-35

「セキュリティ」タブをクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-16

「VPNの種類」は「IPsecを利用したレイヤー2トンネリングプロトコル(L2TP/IPsec)」を、「データの暗号化」は「暗号化が必要(サーバーが拒否する場合は切断します)」を選択します。

「認証」は「次のプロトコルを許可します」を選択して「Microsoft CHAP Version 2(MS-CHAP v2)」にチェックを入れます。

次に「詳細設定」をクリックして、

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-17

「認証に事前共有キーを使う」を選択して「キー」に「設定シート」の「11.IPsec事前共有鍵」を入力して「OK」をクリックします。

「プロパティ」も閉じます。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-18

 

接続テスト

タスクトレイの「ネットワーク」をクリックします。

Wi-Fi接続の場合は「Wi-Fi名」をクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-19

まずIPv4での接続をテストしますので「ローカルVPN 接続(IPv4)」をクリックして表示された「接続」ボタンをクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-20

最初だけ「サインイン」が表示されるので「設定シート」の「12.仮想HUB ユーザー名」と「13.仮想HUB ユーザーパスワード」を入力します。

仮想HUBが複数ある場合は「12.仮想HUB ユーザー名」の後に「@」を付けてその後に接続する「9.仮想HUB名」を入力します。

「OK」をクリックして接続します。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-21

問題が無ければ「接続済み」と表示されます。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-22

「ネットワークと共有センター」を見ると2つのネットワークが表示されているので「イーサネット」と「ローカルVPN 接続(IPv4)」をクリックします。

Wi-Fi接続の場合は「Wi-Fi名」と「ローカルVPN 接続(IPv4)」をクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-23

IPv4が「ローカルVPN 接続(IPv4)」経由でインターネットに接続していることが分かります。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-24

テストが終わったら、タスクトレイの「ネットワーク」をクリックして「ローカルVPN  接続(IPv4)」の「切断」ボタンをクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-26

同様にIPv6についてもテストします。

「ローカルVPN 接続(IPv6)」をクリックして表示された「接続」ボタンをクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-27

最初だけ「サインイン」が表示されるので「設定シート」の「12.仮想HUB ユーザー名」と「13.仮想HUB ユーザーパスワード」を入力します。

仮想HUBが複数ある場合は「12.仮想HUB ユーザー名」の後に「@」を付けてその後に接続する「9.仮想HUB名」を入力します。

「OK」をクリックして接続します。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-28

問題が無ければ「接続済み」と表示されます。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-29

「ネットワークと共有センター」を見ると2つのネットワークが表示されているので「イーサネット」と「ローカルVPN 接続(IPv6)」をクリックします。

Wi-Fi接続の場合は「Wi-Fi名」と「ローカルVPN 接続(IPv6)」をクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-30

IPv4が「ローカルVPN 接続(IPv6)」経由でインターネットに接続していることが分かります。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-31

テストが終わったら、タスクトレイの「ネットワーク」をクリックして「ローカルVPN  接続(IPv6)」の「切断」をクリックします。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-33

 

iPhone、AndroidからのIPv6経由のL2TP/IPsec接続は不可

以上の結果をまとめると、

  • SoftEther VPN ServerのL2TP/IPsecポートはIPv4、IPv6ともに開いている
  • iPhone、AndroidからIPv6アドレスを指定したL2TP/IPsec接続は失敗
  • Windows 10パソコンからのL2TP/IPsec接続はIPv4、IPv6ともに可能

SoftEther VPN ServerパソコンでMicrosoft Network Monitor 3.4でパソコンから「ローカルVPN 接続(IPv6)」での接続開始からのパケットを見てみると、IPv6の500/udpでのキーのやり取りが確認できます。

SoftEther-VPN-Server-IPv6-L2TP-connect-34

したがって「SoftEther VPN ServerのL2TP/IPsecはIPv6に対応していない」という投稿は嘘ということになります。

パソコンでのテストでもIPv4しかVPNを経由しないためIPv6のL2TP/IPsecをサポートしていると言えるかどうかという問題もありますが、少なくとも最初のキーのやり取りなどがIPv6で正常に行われていることは確かです。

しかし、iPhoneやAndroidからは接続できません。これはiOSやAndroidでのL2TP/IPsecがIPv6をサポートしないということのようです。

実際多くのVPN対応ルーターはIPv6でのL2TP/IPsec接続をサポートしていないようです。

結論としては、SoftEther VPN ServerがIKEv2などのL2TP/IPsec以外のプロトコルに対応するまでIPv6でのiPhoneやAndroidからの接続は不可能ということになります。

勿論、SoftEther VPN Server以外を使えばVPN接続の方法はいろいろあります。

 

まとめ

SoftEther VPN ServerにIPv6でL2TP/IPsec接続ができないのはSoftEther VPN Serverの問題ではなく、iPhoneやAndroidの問題ということが明確となりました。

SoftEther VPN Serverはモバイル接続をあまり重要視していないようなのでIKEv2が実装される見込みは薄いでしょう。

v6プラスなどを利用したままVPNを使いたいなら他の方法に移行するしかないと思われます。

Windows 10 バージョン1909の配信が始まりました

$
0
0

November 2019 UpdateことWindows 10 バージョン1909の配信が始まりました。

Windows 10 バージョン1909

日本時間で2019年11月13日(水)早朝、November 2019 Updateと呼ばれるWindows 10の新しいバージョンの配信が始まりました。

Windows10-v1909-Release-01

日本時間で毎月第2火曜日の翌日(第2水曜日ではない)はWindowsの定期更新が配信されますが、昨年の失敗からSurfaceの発表とは独立させたことで、ゆとりを持った11月の定期更新と同じタイミングでの配信としたようです。

 

アップデートしないために

累積更新プログラムをすべて適用していればWindows 10 バージョン1903からWindows 10 バージョン1909へのアップデートは非常に短い時間で完了します。

とは言え、様子を見たいという方も多いでしょう。

上記のように「Windows 10 バージョン1909の機能更新プログラム」が表示された後では「今すぐダウンロードしてインストールする」をクリックする以外に、「更新プログラムのチェック」をクリックしてもアップデートされてしまいます。

アップデートしたくない場合はWindows Updateは触らないようにしてください。

 

スポンサーリンク

メディア作成ツールも更新

既にメディア作成ツールも「MediaCreationTool1909.exe」と新しくなっています。

しかし、ファイル名を変えただけでツール本体は10月に更新されたWindows 10 バージョン1903用のメディア作成ツール「MediaCreationTool1903.exe」と全く同じものです。

Windows 10 バージョン1909のビルドは18363.XXXですが、このツールは18362.418とWindows 10 バージョン1903のままです。

Windows10-v1909-Release-02

メディアのバージョンはサーバー側でコントロールされるため、ツールのバージョンに関係なく最新バージョンが作成されます。

11月13日時点で配信されている累積更新プログラムでアップデートした場合のビルドはBuild 18363.476ですが、作成されるメディアのビルドはBuild 18363.418です。

メディア作成ツールはこちらから入手できます。

直接ISOファイルをダウンロードしたい場合は、こちらの記事を参照願います。

 

変更点などについて

Windows 10 バージョン1903からの変更点についてはこちらの記事を参照願います。

また、Windows 10 ProでWindows 10 バージョン1903からアップデートしたくない場合はこちらの記事を参照願います。

ただ、Windows 10 バージョン1903からは大きな変更はありませんので、アップデートしてみて不具合があれば戻すというスタンスで十分だと思います。

 

まとめ

November 2019 Updateの配信が始まりました。

今回のアップデートは大きな変更はありませんので大きな問題は起きないでしょう。

本当に大きな問題は1年もかけてデバッグを行っている来年のWindows 10 バージョン2003です。


11月の更新プログラムでデータベースエラーが発生?

$
0
0

11月13日に配信されたMicrosoft Office Accessの更新プログラムで問題が発生しているようです。

データベースということで業務に直結しているアプリもあり問題は大きそうです。

11月の更新プログラム

昨日からいろいろなアプリが動作しなくなるとのことで「ゆうパックプリントR」からもメールが届きました。

2019年11月13日に問題が発生したのでNovember 2019 Updateでまたやらかしたのかと思ったらそうではなく、Microsoft Office Accessの更新プログラムの問題のようです。

他にも検索してみるとあちこちで問題となっているようです。

この問題は、データベースの更新自体ができないなら問題は浅いのですが、一部のクエリーが実行できているならデータベースを破壊している可能性があり、Microsoftの正式な発表が気になります。

 

スポンサーリンク

問題の更新プログラムと暫定的な対処方法

今回問題となっているのはMicrosoft Office Accessの更新プログラムですが「Accessなど使っていないから大丈夫」などと安心はできません。

Microsoft Office Accessはデータベースエンジンランタイムとして多くのアプリで利用されています。

どのアプリが利用しているかは分かりませんが、急にアプリが動作しなくなったら以下の点を確認してみた方が良いでしょう。

「コントロールパネル」を開き「プログラム」をクリックします。

Microsoft-Office-Access-patch-problem-Nov-2019-01

「プログラムと機能」の「インストールされた更新プログラムを表示」をクリックします。

Microsoft-Office-Access-patch-problem-Nov-2019-02

右上の検索ボックスで「KB4484」を検索してください。

Microsoft-Office-Access-patch-problem-Nov-2019-03

KB4484160KB4484152KB4484148もアンインストールするように指摘しているサイトもありますが、これらはExcelに関する更新プログラムなのでデータベースの問題とは無関係と思われます。

例えばOffice 2010のMicrosoft Office AccessデータベースエンジンランタイムがインストールされているとこのようにKB4484127が検索されます。

何も表示されなければMicrosoft Office Accessデータベースエンジンランタイムはインストールされていませんのでアプリが動作しないのは別の問題ということになります。

Microsoft-Office-Access-patch-problem-Nov-2019-04

検索された場合は、あとで必要となるので更新プログラムのKB番号をメモしておいてください。

更新プログラムを選択すると「アンインストール」と表示されるのでクリックしてアンインストールしてください。

Microsoft-Office-Access-patch-problem-Nov-2019-05

 

再発させないための対処方法

現状、Microsoftはこの更新プログラムの問題を、問題とは認識していないため配信を停止していません。

そのため、次に更新プログラムの確認が行われるとまたインストールされてしまいます。

そして問題が再発することとなります。

Microsoft-Office-Access-patch-problem-Nov-2019-06

対処方法としては問題の更新プログラムをブロックします。

まず、こちらにアクセスして「自動更新を選択する」という部分の「トラブルシューター」というリンクをクリックして「wushowhide.diagcab」をダウンロードしてください。

ダウンロードした「wushowhide.diagcab」をダブルクリックして実行します。

「次へ」をクリックします。

Microsoft-Office-Access-patch-problem-Nov-2019-07

少し待ちます。

Microsoft-Office-Access-patch-problem-Nov-2019-08

「Hide updates」をクリックします。

Microsoft-Office-Access-patch-problem-Nov-2019-09

ブロックする更新プログラムにチェックを入れます。

ブロックする更新プログラムはインストールされているMicrosoft Office Accessデータベースエンジンランタイムによって変わりますのでメモしておいたKB番号と同じか確認してください。

チェックを入れたら「次へ」をクリックします。

Microsoft-Office-Access-patch-problem-Nov-2019-10

待ちます。

Microsoft-Office-Access-patch-problem-Nov-2019-11

「解決済み」と「緑のチェック」が表示されていることを確認してください。ネットワークに接続されていないと「赤の(×)」が表示されます。

「閉じる」をクリックして終了します。

Microsoft-Office-Access-patch-problem-Nov-2019-12

Windows Updateで「更新プログラムのチェック」をクリックしても再インストールされなければブロックされています。

Microsoft-Office-Access-patch-problem-Nov-2019-13

 

まとめ

データベースという業務に直結するバグを発生させるとは、やはりMicrosoftはまだ懲りていないようです。

SoftEther VPNによるVPN環境構築(12) SoftEther VPN Serverの事前テスト方法

$
0
0

離れた場所にSoftEther VPN Serverパソコンを設置する場合や、知人に頼まれてセットアップを代行する場合、予想外のトラブルが起きる可能性もあるため現場での作業は最低限にしたいものです。

そのためには先方の通信環境を再現して事前にテストしておくと楽になります。

SoftEther VPN Serverパソコンの遠隔地への設置の問題

遠隔地にSoftEther VPN Serverパソコンを設置する場合、前回説明したようにとりあえずパソコンを設置して、その後でリモートで構築を行う方法もあります。

ただしこの方法は、先方のネットワークにアクセスして作業を行うため自分が管理するネットワークや離れて住む家族などでないとプライバシーやコンプライアンスの問題があるため使えません。

今回説明する方法は仮想的な環境でネットワークの設定まで完了させることで、あとは先方のネットワークに接続して電源を入れてルーターの設定だけを行ってもらうことで、SoftEther VPN Serverとして稼働させることができる方法です。

この方法は知人宅で使用するSoftEther VPN Serverパソコンの代行セットアップにも使えます。

 

必要な機器

今回説明する事前テストは設置先のネットワークと似たネットワーク環境を使って行います。

テストを行うには、SoftEther VPN Serverパソコンと接続相手となるスマートフォンまたはSoftEther VPN Serverパソコンが、インターネットを介して接続されている必要があります。

自宅のネットワークを設置先のネットワークと同じ環境にするためにはネットワークアドレスの変更やルーター設定の変更などいろいろと手間ですので別のネットワークを使います。

現在は多くの人がスマートフォンを所有していますので、そのテザリングサービスを利用して設置先のネットワークに似た環境を構築します。

SoftEtherVPN-Windows10-251

設置先のネットワーク環境をシミュレートするためには次の機器が必要です。

  • テザリングを行えるスマートフォンまたはフィーチャーフォン、Pocket Wi-Fiなど
  • 詳細な設定が行えるモバイルルーター

そしてモバイルルーターは次の条件を満たす必要があります。

  • WAN側とLAN側に分かれたネットワークを接続するルーター機能を持つ
  • WAN側で2.4GHzのWi-Fiを使える
  • Ethernet端子がある
  • LAN側としてEthernet端子を使える
  • ネットワークアドレスの変更やポートマッピングなどLAN側の詳細な設定が行える

テザリングは屋外での利用を前提とするため5GHzは使われず2.4GHzが使われます。そのためWAN側は2.4GHzのWi-Fiが使える必要があります。

SoftEther VPN Serverパソコンはネットワークの中継機器として動作するため電波という不安定な伝送路での接続は好ましくありません。そのためLAN側はEthernetでの接続が必須となります。

モバイルルーターは特定のポートへのアクセスをSoftEther VPN Serverパソコンに転送する必要がありますのでポートマッピングなどの設定を行える必要があります。

 

ここではNECのAterm W500P(PA-W500P)を使用しますが既にメーカー出荷は終了おり市場在庫だけとなっています。

(Amazon)

動作確認はしていませんがマニュアルを見る限りではTP-Link TL-WR902ACも使えそうです。

同様のモバイルルーターが入手できない場合は一般的なルーターのWAN側にWi-Fiメディアコンバーターを接続することで代用できます。

なお、BUFFALOのトラベルルーター WMR-433W/WMR-433W2はLAN側の詳細な設定が行えないため使用できません。

 

スポンサーリンク

前提条件

ここではSoftEther VPNによる家族間ネットワーク接続環境構築でのモデルケースの「大阪の赴任先」に設置するSoftEther VPN Serverパソコンをセットアップする前提とします。

したがって「大阪の赴任先」の「SoftEther VPN Server設定シート」の内容は以下のようになります。

SoftEther VPN Server設定シート Ver.3.0

作成日:20XX/XX/XX
更新日:20XX/XX/XX
作成者:

1.ネットワークアドレス:192.168.1.0
2.ブロードバンドルーター IPアドレス:192.168.1.1
3.仮想レイヤ3スイッチ IPアドレス:192.168.1.254
4.DHCPサーバー 開始IPアドレス:192.168.1.10
5.DHCPサーバー 割り当て個数:50
6.SoftEther VPN Server パソコンIPアドレス: 192.168.1.100
7.SoftEther VPN Server 管理者パスワード:XXXXXXXX
8.SoftEther VPN Server ダイナミックDNSホスト名:vpnYYYYYYYYY.softether.net
9.仮想HUB名:Tanaka-Osaka
10.仮想HUB パスワード:自動設定
11.IPsec事前共有鍵:vpn-ios
12.仮想HUB ユーザー名:tanaka
13.仮想HUB ユーザーパスワード:XXXXXXXX

 

モバイルルーターの設定

ここでは、NECのAterm W500P(PA-W500P)を使って説明します。

SoftEtherVPN-Windows10-301

 

WAN側を2.4GHzに設定

側面の「5GHz/2.4GHz切替スイッチ」を「2.4G」に切り替えます。

SoftEtherVPN-Windows10-253

 

モバイルルーターの動作モードをWiFi SPOTに設定

WAN側がWi-Fi、LAN側がEthernetとWi-Fiになるのは「WiFi SPOTモード」なので、側面の「RT/CNV/WiFi SPOTモード切替スイッチ」を「WiFi SPOT」に切り替えます。

SoftEtherVPN-Windows10-254

 

PA-W500Pをリセット

MicroUSB端子にACアダプタを接続して電源を入れたら50秒程待ちます。

POWERランプ(PWR)が緑点灯していることを確認したら、裏面のRESET穴をつまようじなどで押し続けてPOWERランプが赤点滅を始めたら離します。

SoftEtherVPN-Windows10-252

MicroUSBコネクタを外して電源を切ります。

10秒待ってから電源を入れ直します。

 

SoftEther VPN Serverパソコンの接続

SoftEther VPN Serverパソコンを起動します。

EthernetのIPアドレスはDHCPによる自動取得にしておきます。

そしてSoftEther VPN ServerパソコンのEthernet端子とモバイルルーターのEthernet端子をLANケーブルで接続します。

SoftEther VPN Serverパソコンの設定を変えたくない場合は、モバイルルーター設定用のパソコンを別途用意してください。

そしてLAN側のEthernet端子かWi-Fiに接続してください

 

モバイルルーターセットアップ画面の表示

SoftEther VPN Serverパソコンまたはモバイルルーター設定用パソコンでブラウザーを開き、次のURLにアクセスして「クイック設定Web」を開きます。

まず、セキュリティのために管理者パスワードを設定します。

「詳細モードに切替」をクリックして「詳細モード」に切り替えて、

SoftEtherVPN-Windows10-255

「メンテナンス」の「管理者パスワードの変更」を開きます。

管理者パスワードを入力したら「設定」をクリックします。

SoftEtherVPN-Windows10-256

再起動の確認が表示されるので「OK」をクリックしてモバイルルーターを再起動します。

SoftEtherVPN-Windows10-257

モバイルルーターの再起動を待って、

SoftEtherVPN-Windows10-258

再度ログインします。

ユーザー名は「admin」、パスワードは今設定した管理者パスワードです。

SoftEtherVPN-Windows10-259

ログインすると「かんたんモード」になっていますので再度「詳細モード」に切り替えます。

 

IPv6透過設定

モバイルルーターでIPv6を使うには携帯キャリアがIPv6をサポートしていなければ使えません。現状では大手3キャリアとIIJmioだけです。

IPv6が使える場合はこの設定をしておいてください。

「基本設定」「基本設定」で「IPv6ブリッジ」を「使用する」に変更して「設定」をクリックします。

SoftEtherVPN-Windows10-260

モバイルルーターの再起動を要求されますが設定を続けますので「後で再起動する」をクリックして次の手順に進みます。

SoftEtherVPN-Windows10-261

 

ネットワークアドレス、DHCPサーバーの設定

SoftEther VPNによるVPN環境構築(3) ネットワークアドレスの変更」と「SoftEther VPNによるVPN環境構築(4) ルーターの設定」で説明したようにネットワークアドレスとDHCPサーバーを設定します。

「詳細設定」「LAN側設定」に「SoftEther VPN Server設定シート」から

  • IPアドレス <-- 2.ブロードバンドルーター IPアドレス:192.168.1.1
  • DHCP割当範囲の開始枠 <-- 4.DHCPサーバー 開始IPアドレス:192.168.1.10
  • DHCP割当範囲の終了枠 <-- 4.DHCPサーバー 開始IPアドレス + 5.DHCPサーバー 割り当て個数 - 1:192.168.1.59

を入力します。

「DHCP割当範囲の終了枠」は個数ではなくアドレスなので計算したアドレスを入力します。

入力が終わったら「設定」をクリックします。

SoftEtherVPN-Windows10-262

モバイルルーターの再起動を要求されますので「今すぐ再起動する」をクリックしてモバイルルーターが再起動するのを待ちます。

「ポートマッピング設定」はネットワークアドレスを変更してからでないと設定できないため、変更を反映させるために再起動させます。

SoftEtherVPN-Windows10-263

再起動が完了するとクイック設定Webが表示されます。「かんたんモード」になっていますので再度「詳細モード」に切り替えます。

再起動が完了した時点でSoftEther VPN Serverパソコンまたはモバイルルーター設定用パソコンのIPアドレスも変更されます。しかしクイック設定Webが表示されない場合はSoftEther VPN Serverパソコンまたはモバイルルーター設定用パソコンを再起動してブラウザーを開き次のURLにアクセスしてクイック設定Webを開きます。

 

SoftEther VPN Server用の穴あけ

SoftEther VPNによるVPN環境構築(4) ルーターの設定」で説明したようにモバイルルーターにSoftEther VPN Server用の穴あけを行います。

ここでは「ポートマッピング設定」で設定しますが、モバイルルーターによって「静的NAT設定」、「ポートフォワードの設定」、「静的IPマスカレード設定」など項目名が違う場合がありますので、使用するモバイルルーターに合わせて読み替えてください。

設定する値は次のようになります。

IPアドレス 6.SoftEther VPN Server パソコン
IPアドレス:192.168.1.100
プロトコル TCP UDP UDP
ポート範囲 5555、空欄 500、空欄 4500、空欄

 

これらの値を「詳細設定」「ポートマッピング設定」に順次設定します。

SoftEtherVPN-Windows10-264

 

テザリングの設定

スマートフォンなどのテザリングをオンにしてモバイルルーターから接続できるようにしておきます。

iPhoneの場合は「設定」アプリの「インターネット共有」の「ほかの人の接続を許可」のスイッチを「オン」にします。

SoftEtherVPN-Windows10-265

「基本設定」の「接続先設定(公衆無線LAN)」を開き、1から8の接続先のどれかの「編集する」をクリックします。

SoftEtherVPN-Windows10-266

「設定方法を選択」の部分を「通常の無線LANアクセスポイント」を選択して「選択」をクリックするとこの画面となります。

「アクセスポイント検索」をクリックします。

SoftEtherVPN-Windows10-267

検索されたアクセスポイントの中に、テザリング待ち受け状態のスマートフォンが表示されていれば右端の「選択」の部分をクリックして選択します。

表示されない場合はスマートフォンのテザリングがオンになっていることを確認して表示されるまで「再検索」をクリックします。

スマートフォンを選択したら「選択」をクリックします。

SoftEtherVPN-Windows10-268

接続先設定に戻ると必要な項目は自動で設定されていますので、「接続先名」に任意の名前とスマートフォンに設定してあるテザリングの「暗号化キー」を入力して「設定」をクリックします。

SoftEtherVPN-Windows10-269

設定した番号の行の「接続する」にチェックが入っていることを確認して「設定」をクリックします。

SoftEtherVPN-Windows10-270

接続先設定が完了すると再起動を要求されるので「今すぐ再起動する」をクリックしてモバイルルーターの再起動が終わるのを待ちます。

SoftEtherVPN-Windows10-271

再起動が完了したらクイック設定Webを再読み込みするとトップページに「接続状態」が表示されています。

「アクセスポイント検索中」を表示されていたら「最新状態に更新」を

SoftEtherVPN-Windows10-272

このように「インターネット利用可能」と表示されるまで繰り返します。

1分程度繰り返しても接続できない場合は、接続先設定が間違っていないか確認してください。

SoftEtherVPN-Windows10-273

これでインターネットに接続できるようになりましたので、任意のサイトを開くなどして確認してください。

例えば、So-netのトップページを開き右上を見ることでIPv4またはIPv6のどちらでアクセスできているのかを確認できます。

SoftEtherVPN-Windows10-275

インターネット接続が確認できたら「ログアウト」をクリックしてクイック設定Webをログアウトしてからブラウザーを閉じます。

SoftEtherVPN-Windows10-276

 

SoftEther VPN Serverパソコンの設定

SoftEther VPN Serverパソコンの設定は、設置先のネットワーク環境に合わせたIPアドレスの変更だけです。

既に変更した状態でセットアップを行い、モバイルルーターの設定を別のパソコンで行っていた場合は、この手順は不要です。

 

IPアドレスの変更手順にはいろいろありますが、ここでは「設定」アプリから行います。

「設定」アプリを開き、「ネットワークとインターネット」の「イーサネット」を選択します。

右側に表示された「ネットワーク名」をクリックします。

「ネットワーク名」はここでは「ネットワーク2」ですが、環境によって名前は変わります。

SoftEtherVPN-Windows10-277

画面をスクロールさせて「IP設定」という部分を見ると「IP割り当て 自動(DHCP)」と表示されているので「編集」をクリックします。

SoftEtherVPN-Windows10-278

「IP設定の編集」というダイアログの「自動(DHCP)」をクリックして表示された選択肢の「手動」をクリックします。

SoftEtherVPN-Windows10-279

「IPv4」のスイッチを「オン」に変更します。

SoftEtherVPN-Windows10-280

設定すべき項目が表示されますので「SoftEther VPN Server設定シート」から次のように設定します。

  • IPアドレス <-- 6.SoftEther VPN Server パソコンIPアドレス: 192.168.1.100
  • サブネットプレフィックスの長さ <-- 24
  • ゲートウェイ <-- 2.ブロードバンドルーター IPアドレス:192.168.1.1
  • 優先DNS <-- 2.ブロードバンドルーター IPアドレス:192.168.1.1

「サブネットプレフィックスの長さ」ですが、これはサブネットマスクを2進数で表現した場合の「1」の数で単位はビットです。

家庭用ネットワークでは多くの場合にサブネットマスクは「255.255.255.0」であり、各ブロックを8ビットの2進数で表現すると「11111111.11111111.11111111.00000000」となり「1」の数は「24」ビットとなります。

入力したら「保存」をクリックします。

SoftEtherVPN-Windows10-281

IP設定にはこのように表示されてSoftEther VPN ServerパソコンのIPアドレスの変更は完了です。

SoftEtherVPN-Windows10-282

この時点でSoftEther VPN Serverパソコンはモバイルルーターを通じてインターネット経由の接続を受け付けるようになり、本格的な稼働を始めます。

 

接続テスト

設置先でSoftEther VPN Serverパソコンが正常に稼働しているのかをテストするといっても、SoftEther VPN Serverの利用用途や、ここで整えた接続環境によってできることが大きく変わってきます。

スマートフォンのキャリアが大手キャリアやIIJmioならIPv6でのテストを行えますが、他のMVNOだとIPv4でのテストとなります。

テストする接続先がスマートフォンではなく光回線でIPv4でしかテストできない場合は、「v6プラス」を使っていたら「v6プラス」のIPv4設定を一時的に「機能停止」にしておいてください。

 

簡単なテストとしては、スマートフォンがもう1台あれば、リモート接続の確認ができます。

スマートフォンが無くても自宅のパソコンからもリモート接続することができます。

 

「家族間ネットワーク接続」のテスト

また、家族間ネットワーク接続の場合は以下の手順でサーバー間のカスケード接続を確認できます。

「SoftEther VPN サーバー管理マネージャ」を起動して「接続」をクリックして、

SoftEtherVPN-Windows10-291

カスケード接続している仮想HUBを選択して「仮想HUBの管理」をクリックします。

SoftEtherVPN-Windows10-292

「カスケード接続の管理」をクリックします。

SoftEtherVPN-Windows10-293

このようにSoftEther VPN Server同士がスマートフォンのテザリングを通じて接続できていることが確認できます。

すなわち、設置先ネットワークにこのまま設置すれば問題なく稼働するということです。

SoftEtherVPN-Windows10-294

 

pingによるテスト

pingが通るか確認する場合、モバイルルーターにはルーティングの設定が行えません。

そのため、モバイルルーター側のネットワーク(192.168.1.0)に接続するパソコンでは管理者権限のコマンドプロンプトから次のコマンドを実行してください。

家族間ネットワーク接続の例では、大阪の赴任先に設置するSoftEther VPN Serverパソコンをテストしているとして「家族間ネットワーク接続用設定シート」から次のようにコマンドを入力します。

  • route add <A-1.ネットワークアドレス> mask 255.255.255.0 <B-3.仮想レイヤ3スイッチ IPアドレス

実際の値としては、

  • route add 192.168.2.0 mask 255.255.255.0 192.168.1.254

となります。

スマートフォンやタブレットではルーティングテーブルの設定が行えないため、モバイルルーターのLAN側にWi-Fiで接続してもスマートフォンやタブレットではpingテストは行えません。

 

まとめ

ここで説明した方法でブロードバンドルーターの代わりにスマートフォンとモバイルルーターを用いたテスト環境を構築することができます。

この方法はいろいろと応用が利くのですが、高性能なモバイルルーターが少なくなってきており、環境を構築しづらくなってきました。

 

SoftEther VPN連載記事:

Windows 10 バージョン1903のProの延期設定、その他が直りました

$
0
0

Windows 10 バージョン1909がリリースされましたが、これに合わせてWindows 10 バージョン1903も幾つかのバグと小細工が修正されたようです。

Windows 10 Proの機能更新プログラムの延期設定の改善

Windows 10 Proには年2回行われる大型アップデートの適用を遅らせる機能があります。これはWindows 10 Homeには無いWindows 10 Proのメリットでもあります。

この延期機能がWindows 10 バージョン1903では無効化されていました

この設定を行うと設定自体が消えてしまい再設定ができなくなってしまいました。

Windows10-v1903-repaired-update-delay-setting-01

ところが、最近になって状況が変わってきました。

7月にSoftEther VPN ServerパソコンにWindows 10 バージョン1903をクリーンインストールして延期設定をした後は放っておきました。

11月になりWindows 10 バージョン1909がリリースされたのでアップデートしようとしたのですがアップデートできず調べたところ、いつの間にか延期設定が復活しており365日の延期が有効になっていました。

0日に戻すと「Windows 10 バージョン1909の機能更新プログラム」が表示されアップデートできました。

 

つまり、Windows 10 バージョン1903リリース当初行われていた延期設定を隠すという小細工はWindows 10 バージョン1909のリリースに併せて廃止されたようです。

そして、延期設定はWindows 10 バージョン1903でも有効に機能するということが確認できたことになります。

 

Windows 10 バージョン1903を最新ビルドにアップデート(累積更新プログラムを適用)していれば延期設定は消えることはありません。消えていたとしても復活します。

 

スポンサーリンク

グループポリシーで設定している場合

延期設定が消えてしまう問題の対策としてこちらの記事でグループポリシーによる延期設定の方法を説明しました。

こちらの方法を実施したままでも問題はありませんが、通常の方法で延期できるようになったので、元に戻しておいた方がよいでしょう。

 

[Windows]+[R]で「ファイル名を指定して実行」を開き、「名前」に「gpedit.msc」と入力して「OK」をクリックして「グループポリシーエディター」を起動します。

Windows10-v1903-repaired-update-delay-setting-03

「ローカルグループポリシーエディター」が開きますので左側で「コンピューターの構成」「管理用テンプレート」「Windowsコンポーネント」「Windows Update」の下の「Windows Update for Business」を選択します。

右側の「プレビュービルドや機能更新プログラムをいつ受信するかを選択してください」が「未構成」ならば以下の手順は不要です。

「有効」となっている場合は「プレビュービルドや機能更新プログラムをいつ受信するかを選択してください」をダブルクリックして開きます。

Windows10-v1903-repaired-update-delay-setting-04

左上で「未構成」を選択して「OK」をクリックして閉じます。

「グループポリシーエディター」も終了させます。

Windows10-v1903-repaired-update-delay-setting-05

[Windows]+[R]で「ファイル名を指定して実行」を起動して「名前」に「gpupdate」と入力して実行します。ポリシーを適用させるウィンドウが開いて、終わると閉じます。

Windows10-v1903-repaired-update-delay-setting-06

これでWindows 10 バージョン1809以前と同じ状態となりますので、Windows 10 バージョン1909やWindows 10 バージョン2003にアップデートしたくなければ従来通り延期日数を設定してください。

Windows10-v1903-repaired-update-delay-setting-07

 

リモートデスクトップのバグも改善

Windows 10 バージョン1903にはリモートデスクトップが開けないというバグがありました。

私のところで起きた現象は、パソコン起動後、そのパソコンにリモートデスクトップで接続しようとすると1回目は接続できるが、2回目はそのパソコンがハングアップしてしまうというものでした。

同じようにリモート接続できるTeamViewerでも同様でした。

これはSoftEther VPN Serverパソコンに使用しているCeleron N2807、RAM 2GB、eMMC 32GBという低スペックのパソコンで起こる現象で、Core i5-8259U、RAM 16GB、SSD 256GBという標準スペックのパソコンでは起きませんでした。

リモート管理しているパソコンがハングアップするというのは非常に厄介で、結局、親の家に置いてあるハングアップしたSoftEther VPN Serverパソコンは自分が取りに行くことになりました。

試行錯誤の結果、必ずサインアウトすれば問題無いことは確認できたのですが、作業途中でも「切断」することで作業を継続させ、後で「再接続」することで続きを確認できるというリモートデスクトップのメリットがつぶされてしまいました。

 

その後、Windows 10 バージョン1909がリリースされたためいろいろ調べてみたところ、このバグも修正されたようで、従来通りWindows 10システム要件と同じ低スペック(1GHz以上のCPU、RAM 2GB(64ビット版)、ハードドライブ 32GB(64ビット版))でもリモートデスクトップは問題なく使えるようになりました。

 

まとめ

特筆するようなことではありませんが、Windows 10 バージョン1903で改悪されたものが、元に戻ったというだけのことです。

どうもWindows 10の開発は1枚岩ではないようで、隙あらば自分の思想をコードに反映させようとしている輩が多いようです。

ヨドバシ 2020年 夢のお年玉箱 受け付け開始

$
0
0

ヨドバシ・ドット・コムで2020年の夢のお年玉箱の受け付けが始まりました。

今回も抽選です。

2020年版 ヨドバシ 夢のお年玉箱

ヨドバシの夢のお年玉箱は毎年ヨドバシ・ドット・コムで予約を受け付けるのでいつ始まるのかと待っていたのですが、今年は事前の告知も無くいきなり始まりました。

今年も抽選なので早い遅いは関係ないのですが、受け付け開始時刻を過ぎてからの会員への告知となっており少々思うところもあります。

 

申し込みは、11月28日(木) 13:00~12月5日(木) 9:30

Yodobashi-Dream-Box-2020-01

希望商品の抽選申し込みは、

  • 2019年11月28日(木) 13:00 ~ 12月5日(木) 9:30

とのことです。

抽選申し込みの注意点は以下の通りです。

  • ヨドバシ・ドット・コム会員であること
  • 申し込み完了した商品の申し込みキャンセルは不可
  • 複数の商品に申し込み可能
  • 当選は1人1商品
  • 抽選は最終当選倍率の高い商品から行う

この条件は例年と同じですが、複数の商品に申し込む場合は注意が必要です。

あまり早い時期に申し込んでしまうと、申し込みは最終日に集中するため当選倍率が大幅に変動する可能性があります。

抽選は最終抽選倍率が高い商品から行われるため、先に第2希望以下の商品に当選してしまう可能性があります。どれでも当選してしまえば1人1商品ですので他の商品で当選することはありません。

 

抽選の申し込みは、こちらのサイトから行います。

 

当選確率の優遇

以下のヨドバシドットコム会員は当選確率の優遇があるそうです。

  • 2019年11月24日(日)時点で「GOLD POINT CARD+」(ヨドバシ発行のクレジットカード)の会員でありヨドバシ・ドット・コム会員ID共通化済み
  • 2019年1月1日(火)~11月24日(日)にヨドバシ・ドット・コムで購入したことのある会員
  • ポイント共通化済みで2019年1月1日(火)~11月24日(日)にヨドバシカメラ店舗で購入したことのある会員

告知時点で11月24日を過ぎていますので、これから優遇対象の会員になることはできません。

毎年年末商戦でしか購入しない会員は優遇対象会員にはなれないことになります。

なお、優遇がどの程度なのかは明確にされていません。

 

当選発表

当選発表は下記の日時に抽選申し込みを行ったサイトで行われます。

  • 12月9日(月) 11:00

特に見に行かなくとも当選すればメールが届きますので、メールが来なければ外れたということです。

当選しても下記日時までに支払いを完了させなければキャンセルとなります。

  • 2019年12月13日(金) 23:59

 

夢のお年玉箱の種類

商品は以下の57種類です。すべて税込み価格です。

  • チェキ・スマホプリンターの夢  10,000円
  • 防水コンパクトデジタルカメラの夢 15,000円
  • ミラーレス一眼デジタルカメラの夢(高倍率レンズキット) 80,000円
  • ミラーレス一眼デジタルカメラの夢(レンズキット) 45,000円
  • GoPro(ゴープロ)の夢 35,000円
  • フルハイビジョンビデオカメラの夢 20,000円
  • 高倍率ズームコンパクトデジカメとフォトプリンタの夢 30,000円
  • 一眼レフデジタルカメラの夢(ダブルズームセット) 50,000円
  • シータの夢(360°カメラ) 25,000円
  • 高級コンパクトデジタルカメラの夢 30,000円
  • コンパクトデジタルカメラとフォトプリンタの夢 15,000円
  • エステ家電の夢 10,000円
  • ハンディクリーナーの夢 10,000円
  • 調理家電の夢 10,000円
  • 加湿空気清浄機の夢 15,000円
  • アツアツお鍋の夢 7,000円
  • 床拭き掃除機の夢 25,000円
  • ブルーレイレコーダーの夢(トリプルチューナー/1TB) 35,000円
  • ブルーレイレコーダーの夢(全自動録画) 45,000円
  • 防水ポータブルテレビの夢(10インチ) 20,000円
  • ワイヤレステレビの夢(19インチ) 20,000円
  • フルワイヤレスイヤホンBの夢 15,000円
  • フルワイヤレスイヤホンSの夢 10,000円
  • ブルートゥースイヤホンの夢 10,000円
  • ノイズキャンセルブルートゥースイヤホンの夢 20,000円
  • ブルートゥーススピーカーの夢 15,000円
  • ハイレゾオーディオプレーヤーSの夢 20,000円
  • オーディオプレーヤーiの夢 20,000円
  • サウンドバーYの夢 15,000円
  • BS4Kチューナー(ダブルチューナー)の夢 15,000円
  • ウェアラブルスピーカーの夢 15,000円
  • ノートパソコンの夢 15インチ Office有 50,000円
  • ノートパソコンの夢 15インチ i3 Office有 60,000円
  • ノートパソコンの夢 13インチ i5 Office無 70,000円
  • ノートパソコンの夢 15インチ i5 Office無 50,000円
  • ノートパソコンの夢 15インチ R3 Office無 40,000円
  • ノートパソコンの夢 15インチ R5 Office無 50,000円
  • ノートパソコンの夢 14インチ i5 Office有 70,000円
  • サーフェスProの夢 i5 128GB 70,000円
  • サーフェスProの夢 i5 256GB 80,000円
  • サーフェスLaptopの夢 i5 256GB 80,000円
  • アイパッドの夢 10インチ 25,000円
  • アップルウォッチの夢 シリーズ4 44mm 20,000円
  • アンドロイドタブレットの夢 10インチ 20,000円
  • PCモニターの夢 23ワイド 8,000円
  • simフリースマートフォンの夢(6.15インチ) 15,000円
  • simフリースマートフォンの夢(6.2インチ) 10,000円
  • メンズウォッチの夢 10,000円
  • レディースウォッチの夢 10,000円
  • スマートウォッチの夢(高性能モデル) 15,000円
  • スマートウォッチの夢(フィットネス) 10,000円
  • コスメの夢 10,000円
  • メンズコスメの夢 5,000円
  • プレイステーション4 Proの夢 45,000円
  • ニンテンドーSwitchの夢 35,000円
  • トミカ・プラレールの夢 5,000円
  • ガンプラの夢 5,000円

申し込みページの画像はイメージだと記されています。しかし、画像だけ保存して拡大するとお年玉箱の名称などからだいたいの機種は分かります。

例えば「フルワイヤレスイヤホンBの夢」は「Bose SoundSport Free」だと思われます。

そのような商品で人気のあるものは当選倍率が高くなる傾向にあります。

一方「ブルーレイレコーダーの夢(トリプルチューナー/1TB)」などのようにメーカーや機種が分からないものは当選倍率が上がり難いようです。

既に現時点での当選倍率は表示されていますので、最終日に申し込むのを忘れそうな場合は、申し込んでおいた方が良いかもしれません。

 

まとめ

ヨドバシ・ドット・コム会員ならとりあえずサイトを見て、めぼしい商品があるなら申し込んでみるのもよいでしょう。

当選は1人1商品である点は注意してください。

SoftEther VPNによるVPN環境構築(15) SoftEther VPN ServerのIPv6アドレスの問題

$
0
0

SoftEther VPN ServerにIPv6で接続するためにはルーター設定の関係でSoftEther VPN ServerのIPv6アドレスをどうするのかを明確にしておく必要があります。

SoftEther VPN ServerへのIPv6接続

「v6プラス」を使うようになってSoftEther VPN Serverによる家族間接続は問題なく使えていても、リモート接続についてはL2TP/IPsecで使用する500/udpと4500/udpの両ポートが使えず運用できない状態が続いていました。

当初はSoftEther VPN Serverの問題だと思っていましたが、SoftEther VPN ServerはIPv6でのL2TP/IPsec接続をサポートしており、問題はiOSとAndroidにあることが明確となりました。

そのためiOSとAndroidに組み込まれたVPNプロトコルを使うのを諦めて、他の方法としてOpenVPNによる接続をテストしました。

結果としては「v6プラス」を有効にしたままIPv6でのリモート接続ができることが分かりました。

ただし、IPv4の場合とは意味合い違いますが、ルーターに「穴あけ」を行う必要があることが分かりました。

 

スポンサーリンク

ルーターにおけるIPv6のセキュリティ対策

ここではNTT東日本の「ひかり電話ルータ(RV-440MI)」と「ひかり電話ルータ(RT-550KI)」を例として説明します。

 

ひかり電話ルーターで「v6プラス」を有効にするとプロバイダーへの接続はPPPoEではなくIPoEでの接続となります。

ひかり電話ルーターの設定画面もこのように変わりPPPoEの画面には触れないようになります。

SoftEtherVPN-Windows10-351

そしてIPv6のセキュリティ設定はこのような画面となっています。

SoftEtherVPN-Windows10-352

オレンジ色の注意書きの部分にはこのような記載があります。

IPv6パケットフィルタ設定機能にて、IPv6通信に関するファイアウォール機能の「有効」 /「無効」の設定、及びIPv6通信のセキュリティレベルを「標準」/「高度」の二種類から選択することができます。

IPv6ファイアウォール機能が「有効」でかつ、セキュリティレベルが「標準」の場合、NTT東日本・NTT西日本のフレッツ光ネクスト網内で折り返す通信(NTT東日本・NTT西日本との契約により可能となるもの)は許容し、その他のIPv6通信を使用したインターネット側からの通信を拒否します。
※セキュリティレベル「高度」の場合は、 NTT東日本・NTT西日本のフレッツ光ネクスト網内で折り返す通信(NTT東日本・NTT西日本との契約により可能となるもの)を拒否します。

IPv6ファイアウォール機能を「無効」にした場合、 NTT東日本・NTT西日本のフレッツ光ネクスト網内で折り返す通信(NTT東日本・NTT西日本との契約によりにより可能となるもの)を許容し、かつその他のIPv6を使用したインターネット側からの通信を許容します。
IPv6ファイアウォール機能を「無効」に設定することで、LANに接続した機器が危険にさらされる可能性がありますので、設定する際は十分注意してください 。
IPv6ファイアウォール機能を「無効」にした場合、IPv6パケットフィルタ設定(IPv6 PPPoE)設定も無効となりますのでご注意ください。

 

既定では、

  • IPv6ファイアウォール機能:有効
  • IPv6セキュリティのレベル:標準

となっています。

IPv6ではIPv4のようなNAPTなどによるアドレス変換は行われないため、通信相手のIPv6アドレスが分かれば直接通信できてしまいます。

そのためルーターで行えるセキュリティ対策は特定の通信以外を遮断することだけです。

NTT東日本・NTT西日本のフレッツ光ネクストでプロバイダーと契約している場合は、SoftEther VPN Serverを家族間接続で説明した方法で接続すると既定のままでも接続できます。

しかし、モバイル端末からのリモート接続はNTT東日本・NTT西日本のフレッツ光ネクストの外部からのアクセスとなりますので「IPv6パケットフィルタ設定(IPoE)」の設定が必要となります。

こちらがRV-440MIの

SoftEtherVPN-Windows10-353

こちらがRT-550KIの設定画面です。

SoftEtherVPN-Windows10-354

設定項目が多少異なりますが動作は同じで、設定された条件に合う通信を通過させるものです。

問題となるのは「宛先IPアドレス」または「宛先IPv6プレフィックス/プレフィックス長」の部分です。

この部分にSoftEther VPN ServerのIPv6アドレスを入力すればセキュリティが強固になるのですが、そのSoftEther VPN ServerのIPv6アドレスが問題なのです。

 

Windows 10におけるIPv6アドレス

IPv6アドレスは128bitであり16bitずつ8個に分けて16進数で表記されます。

  • aaaa:bbbb:cccc:dddd:eeee:ffff:gggg:hhhh

 

サブネットプレフィックス

通常、aaaa:bbbb:cccc:ddddの上位64bitはプロバイダーから割り当てられるもので「サブネットプレフィックス」と呼ばれます。そして残りの部分は「インターフェースID」と呼ばれます。

ひかり電話ルーターにつながったLAN内のパソコンのIPv6アドレスを見ても分かりますが、ひかり電話ルーターでは「DHCPクライアント取得情報」で確認できます。

SoftEtherVPN-Windows10-355

ひかり電話ルーターでは「DHCPv6クライアント取得情報(IPoE)」という部分の「IPv6プレフィックス(/プレフィックス長)」という部分です。

NTT東日本のフレッツ光ネクストでは上位64bitではなく上位56bitがプレフィックスとなっています。

すなわち「aaaa:bbbb:cccc:dd」までは世界で唯一の貸し与えられたアドレス空間であり、「dd:eeee:ffff:gggg:hhhh」は自由に決めて使えるということです。

貸し与えられたというのは、使えるのは「リース期間」に表示された期限までということです。通常はリース期間が終了する前にリース期間を延長してもらうので、ひかり電話ルーターが稼働している限り「aaaa:bbbb:cccc:dd」は使い続けることができます。

ただし、回線の障害やひかり電話ルーターの不具合などでレンタル期間の延長が行われないと、別のプレフィックスに変わってしまう可能性はあります。

 

SoftEther VPN ServerのIPv6アドレス

SoftEther VPN ServerのIPv6アドレスは「ダイナミックDNS機能」で確認できます。

「SoftEther VPNサーバー管理マネージャ」を起動してSoftEther VPN Serverに接続して左下の「ダイナミックDNS設定」をクリックするとこの画面になります。

「グローバルIPv6アドレス」に表示されているのがSoftEther VPN ServerのIPv6アドレスです。

SoftEtherVPN-Windows10-357

しかし、SoftEther VPN Serverパソコンで「コマンドプロンプト」を開いて「ipconfig」コマンドを実行するとこのように沢山のIPv6アドレスが表示されます。

これらのIPv6アドレスの上位56bitの「サブネットプレフィックス」はひかり電話ルーターから通知されたものですが、下位72bitの「インターフェースID」はDHCPv6からレンタルされたアドレスではなく、SoftEther VPN ServerパソコンのWindows 10が決めたものです。

SoftEtherVPN-Windows10-356

本当のSoftEther VPN ServerパソコンのIPv6アドレスは「IPv6アドレス」と表示されている部分のものです。

それ以外の「一時IPv6アドレス」は使い捨てのIPv6アドレスで、一定時間が経過すると破棄されて新しい「一時IPv6アドレス」が生成されます。

SoftEther VPN Serverパソコンは「IPv6アドレス」でも「一時IPv6アドレス」でも応答するため、一般的にはプライバシー保護を目的として「一時IPv6アドレス」が利用されます。

「ダイナミックDNS機能」でも「一時IPv6アドレス」が使われていることが分かります。すなわちSoftEther VPN ServerのIPv6アドレスは常に変化しているということです。

本当の「IPv6アドレス」はネットワークカードのMACアドレスから変換するModified EUI-64というフォーマットで決められます。

しかし、この方法でIPv6アドレスを決めてしまうとMACアドレスを知られてしまいプライバシーの問題が発生します。

そのためWindows 10ではランダムに生成したIPv6アドレスを本当の「IPv6アドレス」としています。

この「IPv6アドレス」はWindows 10をインストールしたときに決められるようで、いろいろ試した限りでは変わることはありませんでした。

 

SoftEther VPN ServerのIPv6アドレスの扱いについて

セキュリティを高めるには「ひかり電話ルーター」の「IPv6パケットフィルタ設定(IPoE)」の宛先にSoftEther VPN ServerのIPv6アドレスを指定することが望ましいでしょう。

もうひとつ、リモート接続する場合に必要となるOpenVPNのプロファイルにはIPv6アドレスまたはダイナミックDNSホスト名のどちらでも指定できます。

ここでは、「IPv6パケットフィルタ設定(IPoE)」の宛先とOpenVPNのプロファイルのそれぞれに何を指定するかで3つの案を考えます。

 

案1.本当の「IPv6アドレス」を指定する

「IPv6パケットフィルタ設定(IPoE)」の宛先には本当の「IPv6アドレス」を指定します。

「ダイナミックDNSホスト名」には「一時IPv6アドレス」が紐付けられていますので「ダイナミックDNSホスト名」は使えませんので、OpenVPNのプロファイルには本当の「IPv6アドレス」を指定します。

「サブネットプレフィックス」が変わらなければSoftEther VPN ServerのIPv6アドレスは変わることは無いため、ひかり電話ルーターの設定変更の頻度は下がります。

本当の「IPv6アドレス」を指定する場合の設定はこのようになります。

IPv6パケットフィルタ設定(IPoE) 本当の「IPv6アドレス」
OpenVPNのプロファイル 本当の「IPv6アドレス」

 

案2.「一時IPv6アドレス」の使用を停止して本当の「IPv6アドレス」を指定する

SoftEther VPN Serverパソコンの「一時IPv6アドレス」はプライバシーを守るためのもので、必須ではありません。

そこで管理者権限のWindows PowerShellから

  • Set-NetIPv6Protocol -UseTemporaryAddresses Disabled

を実行することで「一時IPv6アドレス」の使用を禁止することができます。

元に戻すには次のコマンドを実行します。

  • Set-NetIPv6Protocol -UseTemporaryAddresses Enabled

「一時IPv6アドレス」の使用を禁止した状態ではSoftEther VPN ServerパソコンのIPv6アドレスは1個となり「ダイナミックDNSホスト名」と本当の「IPv6アドレス」が一致します。

そのためOpenVPNのプロファイルで「ダイナミックDNSホスト名」が使用できます。

ただし、SoftEther VPN以外のIPv6通信もすべて「一時IPv6アドレス」が使われなくなるためプライバシーは守られなくなります。

「一時IPv6アドレス」を使用しない場合の設定はこのようになります。

IPv6パケットフィルタ設定(IPoE) 本当の「IPv6アドレス」
OpenVPNのプロファイル ダイナミックDNSホスト名

 

案3.「IPv6パケットフィルタ設定(IPoE)」の宛先を制限しない

本当の「IPv6アドレス」を使用しても「サブネットプレフィックス」が何かしらの理由で変わってしまう可能性もあります。

それも外出中に発生した場合はリモート接続ができなくなってしまいます。

それならば「IPv6パケットフィルタ設定(IPoE)」の宛先を特定するという前提条件を見直して、宛先を制限しないというのもひとつの手です。

この場合はセキュリティレベルは下がりますが「サブネットプレフィックス」が知られなければ、「IPv6パケットフィルタ設定(IPoE)」を通過する可能性は十分低いと考えられます。

また、宛先のポート番号とプロトコルは特定しますし、このポートはSoftEther VPN Server以外では使われませんので危険性は低いと思われます。

「IPv6パケットフィルタ設定(IPoE)」の宛先を制限しない場合の設定はこのようになります。

IPv6パケットフィルタ設定(IPoE) すべてのアドレス
OpenVPNのプロファイル ダイナミックDNSホスト名

 

今回の選択

以上を踏まえて今回は「案3.「IPv6パケットフィルタ設定(IPoE)」の宛先を制限しない」という方針でOpenVPNの設定手順を説明します。

この選択ではセキュリティ的に問題があると思われる場合は、前記の案1、案2も検討してみてください。

 

まとめ

IPv6アドレスはプライバシー保護のために時間とともに変化する仕組みを持っています。

しかし、ルーターのフィルターは旧来のアドレス指定型なので、セキュリティを重視するかプライバシーを重視するかを決めて、SoftEther VPN Serverとルーターを設定する必要があります。

SoftEther VPN連載記事:

Viewing all 542 articles
Browse latest View live